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大事なのは、動画ではなく「ソリューション」

  • 奥原 剛,山中 浩之

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2007年7月27日(金)

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―― 動画を使ったリッチコンテンツのサイトをつくるには、どれくらいの費用を想定しておけばいいんですか?

Jストリーム社長 白石 清氏

Jストリーム社長 白石 清氏 (写真:大槻 純一、以下同)

白石 例えば、2000万~3000万円くらいの予算をかければ「これはすごい!」というものをつくることができますね。

 現在のおおまかな傾向で申し上げますと、2006年から動画やFlashへの注目が一気に高まったため、ご相談にいらっしゃる企業様の件数自体が増えているのですが、例えば、キャンペーンサイトのリニューアルの場合、「500万円から1000万円くらいの予算でリッチコンテンツを使いたい」、ということが多いですね。当社も、各企業様の予算感の中で最大限のコストパフォーマンスが得られるよう、可能な限りのお手伝いをさせていただこう、という発想でやっています。

―― 費用に応じてどういうところが変わるんでしょう。

 ウェブに最適の、質とコストのバランスがあるんです。ウェブの特性を最大限に生かすために、お金をかけるところはかけて、抑えるところは抑える。

―― 例えば?

 ひとつには、通信コストと画面サイズの問題があります。昔と比べればネットの通信速度は格段に上がって、画質もすごくよくなりました。10年前だと、28.8kbpsでマッチ箱ひとつ分くらいの小さな動画しか流せなかったのが、今は500kbpsで名刺2枚分以上の大きさのきれいな動画をどんどん流せる。また、5Mbps、10Mbpsであれば、フルスクリーンにしてもとても鮮明な画像を楽しむことができる。

 じゃあどれくらいの通信速度で、どれくらいの画面サイズにすれば、動画をきれいに見せることができて、しかもコスト効率をよくすることができるか、そこが工夫のしどころになってきます。大容量にすればきれいな動画になりますが、その分、通信コストが上がりますから。

―― 例えば500kbpsより5Mbpsのほうが、動画の質がよくて画面サイズも大きくできるけれど、通信コストは上がる。

 そういうことです。コストも重要ですが、それと見る側のパソコンスペックも重要で、例えば、Windows98のユーザーは、マシンの能力的に500kbpsの動画でさえ、スムーズに再生するのは難しい。ブロードバンド環境だから通信回線上はデータを受け取れるが、「見られません」なんてことがある。

 ですのでユーザーの環境次第では、画質としては500kbpsより5Mbpsのほうがきれいだけど、「きちんと届く」という点では500kbpsだね、という判断もありうるわけです。通信環境、パソコンの性能など、ユーザーの環境は多種多様ですから、企業は、メッセージの送り手として「自分たちが送った情報は、本当に届いているのか」という視点が重要です。最適な通信速度と画面サイズの案配は、技術の進歩によって刻々と変わってきていますし、もちろんどんな動画を流すのかによっても異なります。当社は、通信速度と画面サイズの最適な組み合わせ方や、ユーザー環境のトレンドについて常に最新の状況を把握しているので、費用対効果がいちばんいいご提案ができます。

 ウェブに最適な動画のつくり方にも、ノウハウがあります。例えば、JR西日本のサイトの「J-WEST」カードのこのコンテンツは、当社がお手伝いさせていただいたんですが、これと同じようなものをテレビCMの感覚でつくると、まず場所を選んで、ロケハンをやって、それから出演者と撮影クルーがロケ地に行って…と、相当なお金と時間がかかる。

 一方、このサイトのコンテンツはどうかというと、仲間由紀恵さんはスタジオに来ていただいて、人物の撮影だけやって、後ろは背景写真を組み合わせてつくりました。

―― 上下が、フル画面よりもやや小さめのサイズになっていますね。

 そうなんです。ウェブサイトの場合、動画は一要素に過ぎませんから、リンクボタンや他機能などの必要なものが、きちんとレイアウトされていて、どのような導線でつながっているかがとても重要です。動画がきれいに大きく見えながらも、動画を見るだけではない「そのサイトの最終的な目的」に必要な他の機能も満たし、かつ最大限のパフォーマンスが得られるサイズを探った結果が、このサイズなんです。

―― もうちょっと小型のものでかまいませんので、「これならウチでもやれそう」と思えるような、より手軽に済みそうなコンテンツのお話はありますか。

 もっと手軽に、コストを抑えて実施されたい企業様ですと、パッケージをお使いいただくという方法があります。例えば、Flashアニメーションの中に人物動画や映像が複雑に表現される手法をPIPというのですが、当社では、これを一から企画制作させていただくだけでなく、パッケージでもご用意しています。パッケージですので、動きのパターンなどは制限されますが、画面の中で人物が動いたり、パソコンを見ている人に語りかけたりしながら、会社案内や商品説明などをするコンテンツがコストを抑えて導入することが可能です。

 コストについてもうひとつだけ言うと、当社は数をこなしている分、安くできるということもあります。編集機材などを自社で揃えようとすると高価ですが、当社では台数をたくさん揃えて専業化することで効率を上げ、工数を減らすことが可能ですから、結局、企業様にとっても当社にご依頼いただいたほうが速く安くできるんです。

―― 月にどのくらいの数のウェブコンテンツを制作しているんですか?

 どの程度の制作物から数に入れるかで違ってきますが、ざっと月間100コンテンツは制作しています。それくらいつくるんだったら、自前でスタジオを持ったほうが安いだろうということで、2003年に現在の社屋に移転した際には、社内に撮影スタジオもつくって。

動画をあえて“捨てる”ことで生まれ変わった

―― 前回「2005年頃から追い風が吹いてきた」と伺いましたが、Jストリームができたのは1997年で、まだナローバンドの時代。インターネットの環境が、動画を流せるほど整っていない中で、どういう事業が中心だったんですか?

 “日本初の動画配信専門の会社”としてJストリームを立ち上げたわけですから、設立当初から動画配信事業が中心でした。最初は、アーティストのライブ中継とか野球中継をネットで流していました。しかし苦戦しましたよ。

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