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トイレだって海外へ

生活文化を輸出する困難さに挑むTOTO

  • 鶴岡 弘之

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2007年8月31日(金)

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特集「イノベーションで切り拓く新市場」が、「ザ・ターニングポイント ~イノベーションの軌跡」として装い新たに再スタートを切ります。動画番組もテキスト記事も今まで以上にパワーアップしてお届けします。番組では、木瀬照雄社長をはじめとするキーパーソンへのインタビューなどを通して、TOTOの海外展開への取り組みに迫りました。ぜひご覧ください。

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 「そもそも、トイレの上に電気製品が載っかっているということが受け入れてもらえませんでした。ある時は、販売代理店から“これは電気椅子か”とまで言われましたよ」

 未開の米国市場に挑んでいった格闘の日々を、苦笑まじりでこう語ってくれたのは、TOTO トイレ空間開発部衛陶技術部トイレ空間研究グループの林良祐・技術主幹兼グループリーダである。林氏はかつて1993年から98年まで米国に駐在し、TOTO製品の拡販に努めた経験を持つ。

立ちふさがった米国の価値観や規制

図版

かつて米国でTOTO製品の拡販に努めた経験を持つ林氏

 米国で“電気椅子”呼ばわりされたTOTOの製品とは、「ウォシュレット」だ。TOTOが日本国内で発売したのは80年。「おしりだって洗ってほしい」というキャッチコピーのテレビコマーシャルで、一躍大ヒット商品となった。日本では、今や誰もが知っている“国民的”な商品である。

 TOTOは87年から米国でウォシュレットの販売を開始した。しかし売れ行きは鳴かず飛ばず。「私が米国に行った90年代初頭は、月に10~20台ぐらいしか売れなかったんじゃないでしょうか」(林氏)。

 ウォシュレットの前に立ちふさがったのは、米国特有の価値観や規制だった。まず、水回りの製品なのに電気を使うことが大きな問題だとされた。「何と言っても消費者がメーカーや販売店を相手に、すぐに訴訟を起こす国ですから。何かの事故が起きて訴えられることを恐れて、販売店はウォシュレットを扱いたがらなかったのです」(林氏)。

 また、広告の規制もあった。米国では「おしり」という言葉が放送禁止用語なので、日本のようなテレビコマーシャルが流せない。さらには、米国では男性が「ウォシュレットを使っている」と言うことが、はばかられる雰囲気があるという。日本ではにわかには信じられない話だが、米国では「おしりを洗う男性はホモセクシュアルだ」というイメージが定着しているからである。林氏が米国でウォシュレットを売るのに「本当に苦労した」と振り返るのも、大いにうなずける。

コメント10件コメント/レビュー

アメリカに住んでいます。確かにTOTO自体は高級ブランドとして定着しているようで、先日も家を改装したアメリカ人が「TOTOのトイレにした」と自慢してました。でも、ウォシュレットはつけていないとの事。しばらく前にこちらの新聞に"アメリカ版"ウォシュレットを作っている会社の記事が載っていました。その会社によると「おしりを洗うこと自体は受け入れられると思うが、従来の日本製では典型的なアメリカ人の体型にあっておらず、きれいにならない問題があった」とありました。本当かどうかわかりませんが、TOTO等にもLocalizeしたシステムの開発を期待します。(少なくともリモコン等の過剰設備はアメリカでは笑いのタネになっています)(2007/09/01)

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アメリカに住んでいます。確かにTOTO自体は高級ブランドとして定着しているようで、先日も家を改装したアメリカ人が「TOTOのトイレにした」と自慢してました。でも、ウォシュレットはつけていないとの事。しばらく前にこちらの新聞に"アメリカ版"ウォシュレットを作っている会社の記事が載っていました。その会社によると「おしりを洗うこと自体は受け入れられると思うが、従来の日本製では典型的なアメリカ人の体型にあっておらず、きれいにならない問題があった」とありました。本当かどうかわかりませんが、TOTO等にもLocalizeしたシステムの開発を期待します。(少なくともリモコン等の過剰設備はアメリカでは笑いのタネになっています)(2007/09/01)

1990年頃カナダに住んでいた。カナダは寒い国なので日本の保温便座がよく売れるだろうと思っていたが、今頃やっと世界に向けて売り出すとは勇気がなさすぎるのではないか?    もっと早期にチャレンジ精神を発揮して大々的に売り出したらよかった。カナダ、北欧共ウオッシュレットはともかく(ビデがあるし)保温便座は慣れてしまえば必需品のはずだ。(日本式に細かな装置はいらないから)保温便座は喜ばれるだろうし間違いなく普及するだろう!便座カバーが必要なくなる。  海外に(特に北欧やカナダなどの寒い国々)出ていくのが遅すぎる!社風にフロンティア・スピリットが欠けているのではないか?(2007/08/31)

タイに住んでいます。こちらのトイレには、少し上等になると、小型の手持ちシャワーのような洗浄装置が付いています。これはこれで、非常に快適です。ウオシュレットと比べて、大量の水を使いますので、おしりが広範囲に濡れますが、そこは熱帯地方の良いところで、どんなに濡れても寒くないですし、すぐに自然乾燥するので、気になりません。一方、ウオシュレットには、便座の保温機能が付いていますので、日本の冬には、非常にありがたい存在です。しかし、東南アジアや、インドなど、暑い国では、保温機能は不要です。水洗いだけなら、ウオシュレットはオーバースペックなので、普及が難しいと思います。私自身、自宅のトイレの場合、タイの今の方式で十分満足しています。TOTOさんは、寒い国に売り込むべきだと思います。(2007/08/31)

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三品 和広 神戸大学教授