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名門デザイン学校から生まれた、挑戦的クリエーティブコンサル

Design Laboratory(前編)--英国デザイン産業、強さの秘密【デザイン事務所編2】

  • 勝尾 岳彦

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2007年9月3日(月)

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 英国デザイン産業の層の厚さを支える大きな要因として、さまざまな教育機関がある。中でも名門として名高いロンドン芸術大学のCentral Saint Martins College of Art & Designの学内にあるDesign Laboratory(以下Design Lab.)は、卒業生に実務体験の場を提供するとともに、独自性を生かしたユニークなクリエーティブコンサルタントとしてビジネスを展開する。

大学とビジネス、2つの軸足からイノベーションを提案

 Design Labは1999年秋、大学内イノベーション・センターの中に設立された。2年間の試行期間を経て2003年にはクリエーティブコンサルタントとして組織を確立、現在は20名を超えるスタッフを抱えている。

 Design Labは大学に活動基盤を置きながら、学術的枠組みに縛られることなく、ビジネス現場に即した体制でコンサルを行っている。研究と実務を自在に往復できる柔軟性がDesign Labの力の源だ。

 メンバーは学部卒および大学院修了生から優秀な人材を選び、面接とインターン期間を経て採用される。専門分野は建築、プロダクトデザインから、ファッション、アニメーションまで多岐に渡る。その多様性を生かし、さらにデザイン以外の分野をも取り込んで領域横断的にプロジェクトに取り組めることが強みだ。

 創立の中心人物で現在もディレクターをつとめるブレント・リチャーズ氏によれば「単なる異分野の共同作業ではなく、専門知識の枠組みをいったん捨て、境界を超えた新しい思考を展開させる」ことが目標。ここでは博士号を持っていても、学位に頼らない起業家精神と先進的な提案が求められる。

 プロジェクトの技術面から文化性までを見渡す多角的な視野が、斬新な提案の土台となる。加えてSaint Martinsの看板があることで、外からも革新性を期待され「意識的にあえて刺激的、挑戦的、革新的なアプローチを取ることが多い」とリチャーズ氏は語る。

デザイン業界の既成概念に挑戦する

 発想の原点にさかのぼることでクライアントに全く新しい考え方を提示した例として、「ジャガー」のコンセプトモデル開発がある。

 課題は「女性エグゼキュティブのための車」。これに対しDesign Labでは、まず女性エグゼキュティブの行動と思考の文脈をたどることから始めた。ここから車内空間の持つ意味に着目し、感性的インタラクションの場としてのインテリアを提案した。

 完了後、相手チームから「枠組みから外れた考え方をしてもいいんだ、と言ってもらった」と喜ばれたと言う。自動車市場の熾烈な競争の中で、微細な差別化から離れた新しいアイデアを提案すること自体が困難になっていたからだ。ここでのDesign Labの役割は「デザイナーたちの思考回路を解放することだった」とリチャーズ氏は振り返る。

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