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裏口から入ってくる輩には、ご注意を

  • 神谷 秀樹

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2007年10月1日(月)

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 米投資ファンドのスティール・パートナーズがブルドックソースにTOB(株式公開買い付け)を仕掛けた件で、司法当局がブルドックソースの買収防衛策の発動を認めたことで、投資ファンドが敵対的なTOBを仕掛けることは難しくなるだろう。

 しかし、確かにTOBという正面攻勢には買収防衛策で経営権を防御できやすくなったかもしれないが、これですべて敵対的な買収が防げるようになった、とは言えない。会社の入り口は、なにも正面だけとは限らないからだ。

 8月末から9月にかけて2週間ほど日本に出張した際、顧客から様々な相談を受けた。その中で印象に残ったのが、企業買収の手口が非常に巧妙になったことで、中には「そこまでしてやるのか」と呆れ果てる場面もあった。以下、2つの具体例を紹介する。

メーンバンクが連れてきた金融会社

 A社は上場企業だが、いわば家族経営で、息子はなかなか引退しない先代の父親に早く隠居してもらいたいと考えている。そこに某上場金融会社がつけ入ろうとして、あろうことかA社のメーンバンクの紹介を受けてやってきた。

 息子に金を貸し付け、父親の持ち株を買い取るようにけしかけた。買い取りに成功したら、TOBを仕掛けて息子とこの金融会社でA社の全株を取得し、新しい取締役会を構成する。しかし、そこまで来たら、息子はお役御免、息子を絶対多数で社長から解任する。そして、この案に乗ったA社の幹部とこの金融会社で、支配権を確立し、乗っ取りを完了するというものだった。

巧みに仕組まれた優先株

 もう1つの例は、非上場のB社のケース。B社は成長力が旺盛なこともあり、米国のヘッジファンド5社が投資するという金融会社が訪れてこういう趣旨のことを述べたという。

 「あなたの会社の現在の株式を150億円と評価して、我々は新たに150億円を出資します。これにより出資比率は50:50になります。この新しい体制で、新たに加わった資本を元にして、他の会社や店舗を買収し、事業を拡大していきましょう」

 ここまでは興味深い話だ。「それでは投資のタームシートを出してください」と応じたら、英文で書かれた長いものを出してきた。よく読むと、既存の株主が持つのは普通株で、彼らが持つのは優先株だ。ここまでなら、大したことはない。

 問題は、条項にもし業績が悪化した場合は、普通株所有者の持ち分が低下する一方で、優先株保有者の持ち分は増加する、とある点だ。これは転換価格低下型転換社債と同じ発想だ。その逆の調整はない。つまり、会社の業績が向上しても、優先株の株主の持ち分を普通株の株主に委譲させることはできない。

 ただし、普通株の株主が持ち分を回復するオプションは用意されている。それは年率10%のプレミアムをつければ、優先株保有者から自分たちの持ち分を買い戻すことができるというものだ。

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