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中国3億人のバスケ人口を取り込め (下)

権利ビジネスで露払い、ディズニーとの共同戦線も

2007年11月22日(木)

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 NBA(全米バスケットボール協会)が中国進出に乗り出したのは、実は今から30年近く前にまで遡ります。1979年、ワシントン・ビュレッツ(現ウィザーズ)が中国を訪問し、中国代表チームとのエキシビションゲームを戦いました。以来、NBAは定期的にチームを中国に送り込み、交流戦を開催しています。

 2004年からは「NBAチャイナ・ゲーム」と名づけられました。今年も10月17日から昨シーズンのリーグチャンピオン、クリーブランド・キャバリアーズなどが中国に乗り込み、中国代表チームとオープン戦を実施しています。

 そんなNBAの中国戦略の大きな転機となったのが、前回紹介した姚明(ヤオ・ミン)選手でした。姚明選手は2002年にNBAに入団すると、1年目こそスピードに戸惑った感がありましたが、それでもオールスターに選ばれる活躍を見せました。そして2年目からは本領を発揮し、一躍NBAを代表する選手となりました。5年連続でオールスターに選出されたことからも、そんな彼のNBAにおける実力と存在感がうかがえます。

「国民的スターを獲得せよ」

 姚明選手によって中国戦略が飛躍したのは、プロスポーツの国際戦略の中核が「海外人材の発掘」だからです。それは、国内市場の開拓とは、全く違う手法が必要であることを教えてくれます。

 このコラムで最初に紹介したレッドソックスの収益モデルでは、「チケット販売」が中核になっていることを見てきました。チケットが売れてスタジアムが埋まれば、テレビ局がその試合を放映し始め、チケットを手にできなかったファンが視聴者となります。それにより、試合の露出効果は高まり、スポンサー料も上昇します。集客が増えれば、スタジアムでのグッズ・飲食販売も比例して伸びるのは言うまでもないでしょう。

 ところが、国際戦略においては、この定説が通用しません。地元チームがいないので、当然と言えば当然ですね。足を運ぶゲーム自体がないわけです。そこで、海外の人気選手を自国リーグに引き抜くことが最重要課題に浮上します。

 NBAが姚明選手を、米大リーグ(MLB)がイチロー選手や松井秀喜選手を獲得したことで、何が起きたでしょうか。米国プロスポーツの試合の注目度が飛躍的に高まったわけです。海外選手の流入で、海外へのテレビ放映権が売れるようになり、それに続いてグッズなどを売り込むことも可能となりました。その先には、もちろんスポンサーシップ収入が期待できるわけです。

中国と米国、2大マーケットを一網打尽に

NBAと中国ハイアールとの提携発表の様子

NBAと中国ハイアールとの提携発表の様子
(C)2006 NBA Entertainment. Photo by Kent Smith / NBAE / Getty Images

 中国市場の開拓を順調に進めるNBAには、多くの企業が「提携」を申し出てくることになります。そこには、当然、中国企業も入ってくるのです。実は昨シーズン、NBAのリーグ機構の公式スポンサーとして、レノボ(パソコン)、ハイアール(家電)、チャイナモバイル(携帯電話)、ホームナイス(家庭用品)など6社の中国企業が名を連ねました。NBAとして初めての中国企業との契約でした。

 レノボやチャイナモバイル、ハイアールなどは北京オリンピックの大会スポンサーにもなっています。中国国内での認知度を上げるためだけならば、北京オリンピックだけで事足りるとも考えられます。中国企業があえてNBAにカネを出すのは、当然ながら、彼らが米国市場をターゲットにしているからです。

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「中国3億人のバスケ人口を取り込め (下)」の著者

鈴木 友也

鈴木 友也(すずき・ともや)

トランスインサイト代表

ニューヨークに拠点を置くスポーツマーケティング会社、「トランスインサイト」代表。一橋大学法学部卒、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)出身。スポーツ経営学修士。中央大学非常勤講師

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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