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もはや待ったなし、今こそ「成果主義」運用の見直しを

  • 鶴岡 弘之

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2007年12月17日(月)

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特集「イノベーションで切り拓く新市場」が、「ザ・ターニングポイント ~イノベーションの軌跡」として装い新たに再スタートを切りました。動画番組もテキスト記事も今まで以上にパワーアップしてお届けします。今回の番組では、IBMビジネス コンサルティング サービスの人材戦略コンサルタント、三巻由希子氏をスタジオに招き、成果主義に関する読者アンケートの結果について討論します。ぜひご覧ください。

動画再生

※上記でご覧になれない方、またはOSがMACの方はこちらから
(システム条件がWindows XP Service Pack 2 or Vista以降で、Quicktime7.2が必要です。MACの方は、Mac OS X v10.3.9とv10.4.9以降。必要に応じてインストールをお願いします。
Quicktime:windowsMac)
※iTunesの登録はこちらから

また、Windows VistaのInternet Explorer7でご覧になれない方は「スタート」⇒「コントロールパネル」⇒「プログラム」⇒「規定のプログラム」⇒「プログラムのアクセスとコンピュータの規定の設定」⇒「カスタム」⇒「規定のメディアプレイヤーを選択してください」で「Windows Media Player」を設定してください。

 前回は、日経ビジネスオンラインが実施した、成果主義に関する読者アンケートの結果を紹介した。アンケート結果からは、読者の皆さんが日々の仕事の中で成果主義に翻弄され、様々な問題に突き当たっている状況が伝わってきた。

 例えば、誰もが目先の成果だけにとらわれ、長期的な目標に目が向かなくなっている。または、個人プレーに走る社員が増え、チームワークが失われている──。そして、人材が育たないという深刻な問題がある。前回も述べたように、そもそも日本企業が成果主義を導入した目的は人件費の削減であり、中長期的に人を育てようという観点は抜け落ちていた。

 人が育たない企業に成長戦略は描けない。ここに来てそうした問題を真剣に考え、独自に成果主義を軌道修正したり、改革に着手する企業が現れ始めた。例えば、日産自動車、住友商事、積水化学工業といった企業である。

【ケース1】日産自動車

販売会社にチームワークを呼び戻す

 日産自動車は2007年4月に、国内販売会社の人事制度を改定した。日産の販売会社は、連結会社と地場資本を合わせて全国に約140社ある。そのうちの約7割が2001年以降、日産が作り上げた成果主義型の人事評価制度を導入し、運用してきた。

 販売という仕事の成果は目に見えやすい。当初、成果主義型の人事制度は販売員たちから好意的に受け入れられた。だが運用を続けるうちに、成果主義の様々な弊害が見えてきた。

 成果主義のほころびは、まずチームワークに表れた。従来の制度では、個人の成績を重点的に評価していた。個人成績は、販売台数、粗利、売り掛けの回転などがすべて数値として出てくる。それが評価に直結していた。

 評価基準としては分かりやすいのだが、誰もが個人の成績を追い求めるあまり、チームワークがおろそかになる傾向があった。日産グループ内で社員のモラル調査を行ったところ、販売会社では「協力とチームワーク」が明らかに低下している傾向が見られたという。そこで新しい評価制度では、他の販売員をどれだけサポートしたかなど、組織への貢献度をより重視する方向に改めた。

図版

日産自動車 営業支援本部 人財教育支援部 人財開発室の井原徹 主担

 また、従来手薄だった観点も強化した。人材の育成である。店長などの管理職層は人材育成の重要性をもちろん認識していた。しかし、従来の評価制度においては、どうしても“今の1台、今日の1台”を売ることを優先してしまう。その結果、若手の指導、教育にはなかなか時間を振り分けられないというのが現実だった。新人事制度では、管理職層の評価項目に「部下の育成」を、より明確に取り入れた。また人事評価制度の改定と連携して、販売員の教育制度や資格取得を支援する制度も強化した。

 「今日の1台を追うな、ということではありません。チームワークを高め、若手に成長してもらうことは結果的にお客様のためになり、売り上げ増にもつながるはずです」(日産自動車 営業支援本部 人財教育支援部 人財開発室の井原徹主担)。まず18の販売会社が、4月よりこの新人事制度を導入した。日産としては、最終的に約7割の販売会社への導入を目指す。

コメント10件コメント/レビュー

成果主義が有効なのは、ほぼ100%移民の集まりであるアメリカでこころの底からのチームワーク、仲間意識や同胞意識を持つ事を初めから考えない(諦めた?)環境でこそ有効で、「個人」の成果を重視した人事管理の仕組みだと思われる。一方、日本人は数千年の間、農耕民族として培ってきた遺伝子に組み込まれているとも言えるチームワークや周りを気遣う性質をそう簡単に変える事はできないし、一部の外国人もこれに合わせなければ村八分的扱いを受け居心地が悪くなるので合わせるようになるか集団には参加しなくなるはず。チームで力を発揮する日本人をわざわざバラにして評価しましょう、というのはいかにも不自然で、メリットよりもデメリットの方がはるかに大きいと直感する人も多いはず。かつて経済摩擦でアメリカに危機感を持たせた日本人の勤勉さ、チームワーク、長いスパンでの開発力などは、バブルで金満ボケしたことにより精神的に内から弱められ、そして成果主義が広まることで世の中の仕組み的に根絶やしにされつつある。この10数年、日本で起こる原因不明の大きな社会の変化が、考えてみればアメリカに都合の良い事ばかりに思えるのは気のせいか?(戦後からずっとそう、と言う人もいるかもしれないが) バブル崩壊も成果主義の押し付けも、アメリカが国益を守るためにシンクタンクにでも考えさせた策略のシナリオ通りに進んだ事だとしたら発想力と推進力は恐るべし、などと考えるのはアメリカのドラマの見過ぎか?(2007/12/19)

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成果主義が有効なのは、ほぼ100%移民の集まりであるアメリカでこころの底からのチームワーク、仲間意識や同胞意識を持つ事を初めから考えない(諦めた?)環境でこそ有効で、「個人」の成果を重視した人事管理の仕組みだと思われる。一方、日本人は数千年の間、農耕民族として培ってきた遺伝子に組み込まれているとも言えるチームワークや周りを気遣う性質をそう簡単に変える事はできないし、一部の外国人もこれに合わせなければ村八分的扱いを受け居心地が悪くなるので合わせるようになるか集団には参加しなくなるはず。チームで力を発揮する日本人をわざわざバラにして評価しましょう、というのはいかにも不自然で、メリットよりもデメリットの方がはるかに大きいと直感する人も多いはず。かつて経済摩擦でアメリカに危機感を持たせた日本人の勤勉さ、チームワーク、長いスパンでの開発力などは、バブルで金満ボケしたことにより精神的に内から弱められ、そして成果主義が広まることで世の中の仕組み的に根絶やしにされつつある。この10数年、日本で起こる原因不明の大きな社会の変化が、考えてみればアメリカに都合の良い事ばかりに思えるのは気のせいか?(戦後からずっとそう、と言う人もいるかもしれないが) バブル崩壊も成果主義の押し付けも、アメリカが国益を守るためにシンクタンクにでも考えさせた策略のシナリオ通りに進んだ事だとしたら発想力と推進力は恐るべし、などと考えるのはアメリカのドラマの見過ぎか?(2007/12/19)

動画と記事を見て、日本の成果主義が成果を上げていないという意見が多いのは、運用の仕方に欠けている所があり具体的には社員のスキル管理に労力をかけなさ過ぎという事と捉えました。ここで疑問に思うのは、そもそも日本の経営者が成果主義導入に踏み切った経緯についてです。先の見通しも運用のノウハウも不十分なまま成果主義を取り入れ、問題が山積した頃になってやっとこれはどうにかしなければ、と慌てるレベルの判断しかできなかったのでしょうか? むしろこの判断をした経営者こそ低い評価に甘んじて然るべき、とは言い過ぎかもしれませんが、一般社員から判断能力や経営センスを疑がわれても仕方がないのではないでしょうか。先にコメントされていた方もいましたが恐らく10年ほど前からコンサルタント会社が積極的に成果主義導入を推進した結果、これに飛びついてしまった経営者が多かったのだと思います。だとすればコンサル会社自信も成果主義導入による成功のシナリオを持っているかが疑問になります。導入を奨めたは良いが企業の業績は良くならないというケースが多くてもコンサルの責任は問われないのでしょうか。あるいは一時的にでも経費削減はできたという「成果」は上ったので、そこから先の人材育成はまた別のコンサル料が必要になる、という事でしょうか。成果主義導入の判断をする上で必要だったのは、この変更が会社業績のみならず会社の将来や存続にも影響するものなので、更なる慎重さが必要だったとことと言えるのではないでしょうか。恐らくコンサル会社は、年功序列による退職金倒産を回避できるとか経費削減ができるなどの手近なメリットは売りにしたのでしょうが、これによって失われるチームワークや人材育成のフォローに今までの数倍の経費や今までにないノウハウを必要としますよ、というような事まで説明したかと言えばこれはかなり疑問です。(2007/12/18)

今回と前回の記事、コメントから、業種・会社によって成果主義の運用方法・効果(弊害)は大分差があると感じました。私はハイテク製造業の者ですが、ハイテク製造業の場合、一昔前の情報伝達・技術革新・価格下落速度が遅かった時代は、習熟度がものを言うため、年功序列色の強い人事処遇の方が優位性が高かったですが、上記三つの速度が速い昨今は、状況のすばやい把握と適切な方針の決定が求められるため、年齢に関わり無く能力の高い人間が主導権を握りやすい、成果主義色(または能力主義色)が強い人事処遇制度に優位性があると考えています。いずれにせよ、"成果主義"というレッテルがどうのというより、自社の状況に合った人事処遇制度にしていますか?そして随時改善を続けていますか?という点が重要なのではないかと思います。(2007/12/18)

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