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「テレビの失敗」からの大逆転劇(下)

メジャーのネット戦略は「模範解答」か?

2008年1月17日(木)

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 プロスポーツビジネスにおけるネットビジネスの分野では断トツの収益力と展開力を誇るMLB(米メジャーリーグ)ですが、果たしてBAM(MLB Advanced Media)が推進するようなリーグ主導統合モデルだけがプロスポーツにおけるニューメディア戦略の「正解」なのでしょうか?

 確かに、各チームに散らばっていたリソースを一元管理し、ファンに対して統一されたプラットフォームを提供することで、インターネットを介したビジネスの収益性を最大化するリーグ主導モデルを他のスポーツリーグが追随する動きも出てきています。NBA(全米バスケットボール協会)やNHL(北米アイスホッケーリーグ)などもチームに分散したネットコンテンツの権利をリーグに統合する動きが見られます。NFL(米アメリカンフットボールリーグ)がウェブサイトの外注化をやめ、ネットビジネスに本腰を入れる決断を下したのは記憶に新しいところです。

 しかし、違いも見られます。例えば、YouTubeやスリング・ボックスなどの新テクノロジー企業への対応です。

 MLBは、YouTubeに対しては著作権に反してアップされた違法コンテンツの速やかな削除を求める態度を取っています。しかし、NBAやNHLは既にYouTubeと収益分配契約を基本とした提携を結んでおり、ハイライト映像などを中心とした特別チャンネルを設置しています。

 このシリーズの最初の記事でもご紹介した通り、MLBはYouTubeと提携する代わりに“MLB版YouTube”とも呼ばれるアクトーバー・コムという動画共有サイトを自ら作ってしまいました。これなどは、NBAやNHLと対照的です。

 また、スリング・ボックスなどの、いわゆる“ロケフリTV”(自宅のテレビ映像をネット経由でパソコンに届けるサービス)に対しても、MLBは敵対的な姿勢を崩していません。なぜなら、例えば、ニューヨーク在住のヤンキースファンがロサンゼルスに出張した場合、このファンはロサンゼルスにいながらヤンキースの試合をパソコンで視聴できます。

 しかし、これはMLB.TVや衛星放送業者が提供するアウターマーケットの試合中継とコンフリクト(衝突)を起こしてしまうからです。そのため、MLBはスリング・ボックスに対して何らかのライセンス料を支払うように求め、法的手段も辞さない構えです。

 スリング・ボックスは今夏より「クリップ+スリング」と呼ばれる新サービスを開始しました。これはスリング・ボックスで視聴している映像の一部を録画・編集して共有できるというもので、例えば「9回裏の逆転サヨナラホームラン」や「残り時間2秒での逆転タッチダウンパス」などの場面を友達と共有できるというものです。NFLやNHLは既にこの新サービスを通じてハイライトシーンなどを共有できる基本合意を得ています。

 こうしてみると、何でもかんでもリーグに集約して内製化すればいいというわけでもなさそうです。では、こうした判断を分ける要因とは何なのでしょうか?

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「「テレビの失敗」からの大逆転劇(下)」の著者

鈴木 友也

鈴木 友也(すずき・ともや)

トランスインサイト代表

ニューヨークに拠点を置くスポーツマーケティング会社、「トランスインサイト」代表。一橋大学法学部卒、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)出身。スポーツ経営学修士。中央大学非常勤講師

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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浜田 健一郎 ANA総合研究所 シニアフェロー・前NHK 経営委員長