• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

2008年、褒めることから始めよう

2008年1月11日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 遅ればせながら、あけましておめでとうございます。本コラム、どうか本年もよろしくご愛読ください。

 年末年始には、毎年各メディアで、日本の経済・社会全般について大きく俯瞰した記事・番組が取り上げられる。昨年末から新年にかけてのものは、どれを見ても、悲観論、悲観論のオンパレードだった。

 これら多くの記事・番組に共通しているのは、「日本の凋落」をデータで示し、さらに前向きな改革の困難さを憂えていることである。

 いわく、「かつてG7の中で首位だった日本の1人当たりGDP(国内総生産)は、今や6位。OECD(経済協力開発機構)諸国中でも2位から18位にまで落ちた」。

「15歳時点での学力の国際比較では、数学が2000年の1位から2006年の10位へ、科学が同じく2位から6位へ低下した」

 このほか、「日本の少子高齢化・人口減少が進展」あるいは「(2007年半ばには)中国3市場の株式時価総額が日本のそれを上回った」などなど。

日本はそんなに駄目な国ではない

 さて、どの話もまさにその通りなのだが、本当に日本はそんなに駄目な国なのだろうか。我々はどうしても、ここ数年ないし10年間、日本が相対的に地位を下げてきたという事実にとらわれがちだ。しかし、少し異なった視座から見たら、どのように見えるだろうか。

 例えば、相対値ではなく絶対値で見てみよう。日本の1人当たりGDPが米国を抜き、G7の中で首位になった1987年。その年の日本の数字は、2万69ドル。2006年の数字は、3万4252ドル。駄目だ、駄目だと思っていても、この間70%の伸びを達成している。年率でも、2.9%程度となる。為替要因を含めた数字でも、そこそこの成長に見えてこないだろうか。

 あるいは、自分たちより上の国との比較ではなく世界全体との比較をしてみると、全く違った姿が見えてくる。2006年の日本のGDPが、OECD中18位に落ちたといっても、20位のスペインの2割増し、25位のチェコの約2.5倍。30位のトルコと比べれば、6倍以上の1人当たりGDPを有している。

 さらに、OECD加盟国以外と比べてみよう。世界銀行によるGNI(国民総所得)の国際比較では、2006年度の日本の1人当たりGNIは3万8410ドルだ。この統計に含まれている二百数十カ国の平均値が、7439ドル。ミドルインカム、すなわち中流国家とされている国の平均は3051ドルである。これらの国々との比較で言えば、日本はものすごい「富裕層国家」に見える。

少し視座を変えると見えてくるもの

 もちろん、どのように統計データを見たところで、日本が様々な問題を抱えていることは、否定しようがない。ただし、悲観論だけが突出していては、なかなか次のステップに進めない。

コメント4件コメント/レビュー

日本人は頑張っている人が多いと自分も感じている。しかしその中で全力投球している人、全力でなくてもそこそこ頑張っている人は何パーセントであろうかと考えると寂しくなるのも事実ではないだろうか。既得権益を守る事のみの大臣や官僚は掃いて捨てるほど目にすし、改革して効率UPして経費節減しようともしていない。所属する組織、グループは守るが国が滅んでも心が痛まないのか!後世になって日本をつぶしたのは○○だと言われても気にならない日本人が居るとは絶句である。性善説を信じて待つのみでは日本が救われない。諸君!国賊にだけは成らないでくれと声を大にして叫びたい。この思いを是非伝えたい、生かしたいと不満タラタラを続けている非力な63歳であることが苦しい。日本の将来を託せる人は居ないのか、誰か助けてくれ!(nono3)(2008/01/11)

「御立尚資の「経営レンズ箱」」のバックナンバー

一覧

「2008年、褒めることから始めよう」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCG シニア・アドバイザー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経てボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社。BCG日本代表、グローバル経営会議メンバー等を歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

日本人は頑張っている人が多いと自分も感じている。しかしその中で全力投球している人、全力でなくてもそこそこ頑張っている人は何パーセントであろうかと考えると寂しくなるのも事実ではないだろうか。既得権益を守る事のみの大臣や官僚は掃いて捨てるほど目にすし、改革して効率UPして経費節減しようともしていない。所属する組織、グループは守るが国が滅んでも心が痛まないのか!後世になって日本をつぶしたのは○○だと言われても気にならない日本人が居るとは絶句である。性善説を信じて待つのみでは日本が救われない。諸君!国賊にだけは成らないでくれと声を大にして叫びたい。この思いを是非伝えたい、生かしたいと不満タラタラを続けている非力な63歳であることが苦しい。日本の将来を託せる人は居ないのか、誰か助けてくれ!(nono3)(2008/01/11)

非常に参考になりました。私もどちらかというと悲観論者の傾向がありますが、日本の良い点は確かに数多くあるように思います。そこに胡坐をかいていてはならないわけではありますが。私は遅読なので、塩野七生さんの「ローマ人の物語」のタキトゥスの記述による時代の話をようやく読んでいるところですが、そこに「なぜローマ人は同時代の皇帝を悪く書いたのか」というような章があります。これを読むと、当時のローマと今の日本が同じような状況にあることがわかります。つまり、善政による空前の活況ののちの数十年という時期です。人は微分する生き物なので、下り坂では常に不満が飛び出すものですが、確かにまだ頂を少し下った高みにいるに過ぎないということは、いろいろな場面で感じます。「健全な楽観主義」を持つように心掛けたいと思います。(2008/01/11)

ご指摘の通りですね。なんで日本人はこんなに悲観論や危機感を強調するのが好きなんでしょう?メディアの論調もそうした風潮に拍車をかけるばかり。危機感を強調し過ぎて自縛してしまっている。長所も短所も公平に自己認識して、自分の軸に自信を取り戻し、自己変革に取り組む。そういうアプローチで行きたいですね。(2008/01/11)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

お客様が低価格に慣れてきている。

片岡 優 ジェットスター・ジャパン社長