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思い切って中期計画策定を見送ってみたらどうか

2008年1月25日(金)

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 株式市場がかまびすしい。米国の景気後退懸念が高まり、各国で株価が大きく下落している。サブプライムローン(米国の信用力が低い個人向け住宅融資)問題がトリガーであったことは間違いないが、おそらくはそれだけが原因ではない。
 まずは、潮目が大きく変わるのではないか、という市場心理。経常赤字、消費過多の米国に世界中が投資し、それが米国の経済成長を支える。そして、米国向け輸出を経済発展の中核とする新興国経済も成長を続ける。実需ベースで考えると説明のつかないレベルまで原油や商品価格が高騰し、それが資源保有国への富のシフトを猛スピードで促進する。こういった「いつまでも続くはずはないが、いつ終わりを告げるかは誰にも分からない」世界経済の歪みが、いよいよ調整に向かうのではないか、という市場の不安が高まってきている。

 さらに、実体経済の数十倍に上る(デリバティブも含めた)金融市場の拡大がある。理論的には、マーケットに歪みがあれば、誰かがそれを収益チャンスとするので、金融市場の発達は、中長期的な価格の歪みを抑えることにつながるはずだ。

 しかし実際には、市場心理の一方向へのブレ、時価会計の下での期間収益確保の圧力、といった様々な要因で、株や通貨、そして商品の市場価格は大きなボラティリティー(ブレ幅)を示しがちだ。何よりも、マネーのグローバル化の結果として、あるリスク対象(地域、取引対象)から別のリスク対象への急激なシフトが発生し得る。これは、最近の日本市場の大きなブレの一因でもあろう。

 こういった大きな構造要因を考えると、どうも当面の間、株だけではなく市場価格、ひいては経済全般の上下両方向へのブレが大きくなるように思えてならない。

激動の年に中期計画を作る虚しさ

 年末から年始にかけて、様々な業界の経営者の方々と2008年の展望と経営課題について議論する機会を何度も得た。そこで出た共通の話題は、「今、中期計画を作ることの虚しさ」である。いろいろな意味で、経済全般が大きなブレに見舞われそうな2008年。ここを起点に、従来型の中期「計画」を立てても、初年度からその前提や業績数値が大きく狂ってしまう可能性が高い。

 多くの企業は、3年程度の中期計画を作っており、中にはそれを毎年見直して策定し直す企業もある。中期計画の作成では、特に微に入り細にわたった数値計画を作り上げるために、優秀な企画部門の人材が費やす時間は莫大だ。また本社と各部門の間でのすり合わせ、そして、全体での(一種の)辻褄合わせも欠かせない。

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「思い切って中期計画策定を見送ってみたらどうか」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCG シニア・アドバイザー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経てボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社。BCG日本代表、グローバル経営会議メンバー等を歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官