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潜在能力を引き出すために、上司がまずやるべきこと

コトづくりのある組織に人は“育つ”

  • 常盤 文克

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2008年1月28日(月)

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 私たちは普段の会話の中で、何気なく「潜在能力」とか「潜在需要」といった具合に、「潜在」という“枕詞”をつけることがよくあります。

 私たちはこの潜在という言葉を使うことで、まだ出し切っていない“伸びしろ”があることを暗に示そうとしているように思います。また、「君たちは素晴らしい能力を持っているのだから、もっと頑張れよ」という励ましの言葉でもあります。

 人は元来、働き者で何かをしたくて仕様がない生き物です。ところが、現実は明確な目標がなかったり、自分の置かれた環境に満足できず、本来の能力を十分に発揮できず不完全燃焼に終わっていることが多いのではないでしょうか。一人ひとりの能力には大差なかったとしても、やる気のある・なしで実質的な能力には何倍もの差が出てしまいます。

 人は明確な目標を設定してやったり、やる気を起こさせる環境を作ってやれば、本来の力を出し切ってもっといい仕事をできるはずです。一方、今後は少子高齢化がますます進み、企業における若手の人材が減っていきます。このような人手不足に対応するためにも、人の潜在能力を上手に引き出し、社員一人ひとりの仕事の質を高め、生産性を上げることが求められます。

人のマネジメントを「量」から「質」に転換せよ

 バブル期のように頭数を揃えることに企業が終始していた時代には、企業のマネジメントは画一的で管理的でした。つまり、量のマネジメントだったのです。そのやり方は、当時は効率がよく生産性もそれなりに高かったかもしれません。しかし、現在のような人材不足の中で経済成長レベルを保っていくには、一人ひとりの生産性を高める質のマネジメントが求められます。それは、個人または組織の潜在能力を新たな企業活力とする、従来とは異なったマネジメントです。

 例えば、雇用形態の多様化がそうです。よく出る話ですが、女性のなお一層の職場進出や定年制度のあり方、定年退職後の働き方などを見直さなければなりません。こうしたことは議論しているだけでなく、実行に移すことが急務です。企業の周囲には、まだまだ顕在化されていない人材が豊富にあります。これは宝の山なのです。

 企業にとって、価値創造の源泉は人にほかなりません。人を単なる労働力と考える「量の時代」の発想から抜け出さない限り、潜在能力は宝の持ち腐れのまま発揮されずに終わってしまいます。

 だからこそ、企業はもっと人に目を向け、人に軸足を置いた経営を目指すべきではないかと私は思います。教育や人づくりに力を入れることも、人が本来持っている能力の“伸びしろ”を引き出すことにつながります。

 ここで忘れてならないのは、人は誰しも本来優れた能力を備えているということです。

 教育や人づくりでは、人に何かを「教える」とか人を「育てる」とかいう他動詞の発想ではなく、人が「育つ」という自動詞で捉えることが望ましいのです。やる気が起きる環境を与えてあげさえすれば、人は教えずとも育てずとも、自然に育っていきます。大事なのは、潜在能力を顕在化させる環境をつくることです。

 そのためには何が必要でしょうか。

コメント3件コメント/レビュー

おっしゃるとおりです。とっても参考になった。よい環境はないと、人育ても、外部からスカウトしても長く働いてくれないでしょうね。(2008/02/02)

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いただいたコメント

おっしゃるとおりです。とっても参考になった。よい環境はないと、人育ても、外部からスカウトしても長く働いてくれないでしょうね。(2008/02/02)

おっしゃるとおり、人は教えなくても育ちます。学ぶ機会と意欲さえあれば。「教育」を「教えることによって育てる」という解釈は傲慢に感じます。一般的にはそれが普通なのかもしれませんが、人が知識や教養を身に付けるために必要な手順というよりは、もっと基礎的な「躾」に近い。実際の「教育」とは、経験の浅い者に挑戦をさせて「育つことを教える」。自分自身が挑戦しレベルアップする姿を見せ「育つことで教える」。そして、失敗を重ねながらそれでも先に進もうとする自分や他人の姿を見て「育つものに教わる」。が、正しい解釈だと私は考えます。「教育」しなければならない相手は他の誰かではなく常に自分自身です。人も組織も成長することでポジションが変わり、付き合う相手、戦う相手もそれに合わせて変わってきます。となると、成長を持続できない人や組織が、周囲に何かを教えることも出来ない。成長は「成ることに長ける」、或いは「成すことに長ける」と解釈できます。「成る」とは「進化」を表し、「長ける」は「習熟」や「成熟」を現します。「成長」にゴールではありません。変化や進化を続ける事を言います。人の成長を促すことが出来ない組織は成長できません。となると、成長を続ける以外に存在価値を維持出来ない競争社会では、人を成長させられない組織の存在価値は低くなります。停滞は無に等しい。人にも組織にもこれは真理です。(2008/01/28)

人のマネジメントにおいて、信頼し、ベクトルをあわせる。ということは、実際にどのようなことをすればよいのでしょうか。チーム内で、信頼とベクトルは大切な要素であると思います。しかし、実際にその環境をどのように創ればよいか、ということが分からなくて悩んでいます。(2008/01/28)

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