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“反常識”経営で製造業を革新

森精機製作所が見せる日本企業の新たな強さ

  • 飯村 かおり

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2008年2月29日(金)

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 「ザ・ターニングポイント ~イノベーションの軌跡」は、テキスト記事と動画番組の組み合わせで多角的にお届けします。今回の番組は、森雅彦社長をはじめとするキーパーソンへのインタビューなどを通して、業績のV字回復を遂げた森精機製作所の経営の秘密に迫りました。ぜひご覧ください。

動画再生

※上記でご覧になれない方、またはOSがMACの方はこちらから
(システム条件がWindows XP Service Pack 2 or Vista以降で、Quicktime7.2が必要です。MACの方は、Mac OS X v10.3.9とv10.4.9以降。必要に応じてインストールをお願いします。
Quicktime:windowsMac)
※iTunesの登録はこちらから

また、Windows VistaのInternet Explorer7でご覧になれない方は「スタート」⇒「コントロールパネル」⇒「プログラム」⇒「規定のプログラム」⇒「プログラムのアクセスとコンピュータの規定の設定」⇒「カスタム」⇒「規定のメディアプレイヤーを選択してください」で「Windows Media Player」を設定してください。

 今、日本のメーカーが世界シェアの過半を握るほどの強さを誇っている分野をご存じだろうか。機械を作る機械であることから「マザーマシン」とも言われる工作機械だ。

 工作機械は産業革命以降、欧米で急速に発展。第2次世界大戦後は米国が圧倒的な強さを誇った。

 しかし1982年に日本が世界最大の工作機械生産国となる一方で米国は失速。現在は世界の工作機械の生産額のうち、ドイツと日本がシェアの半分近くを占めるまでになっている。

 中でも成長著しいのが、名古屋市に本社を置く工作機械メーカー、森精機製作所だ。

日本の工作機械がなければ世界のもの作りは立ち行かない

 2003年3月期に連結売上高639億円、40億円の赤字に陥っていた同社の業績は、2004年以降V字回復。2008年3月期には連結売上高2000億円、営業利益305億円を見込む。5年で売上高が3倍以上になるという成長ぶりだ。

森精機製作所の連結業績の推移

 森雅彦社長によれば、同社の売上高はあと10年のうちに倍増、4000億円になるという。

 「ここで手を抜かなければ、世界で50~60%くらいが日本製になる」。森社長は4兆円ある世界の工作機械市場のうち、2020年には二兆数千億円を日本の工作機械メーカーが占めると断言する。

森精機製作所の海外売上高の推移

 世界の過半の工作機械が日本製になるということは、自動車や航空機、さらには携帯電話や石油掘削機に至るまで、あらゆる工業製品が日本の工作機械なしには成り立たないことを意味すると言っていい。

 森精機の急成長を支えているのは、海外での売り上げの伸びだ。同社の海外売上高比率は60%を超え、年々その割合は高まっている。欧州と米国での売り上げが全体の半分を占めるが、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)などの新興国での旺盛な需要が大きく寄与する。

 「ブラジルやメキシコなどの中南米に欧米の自動車関連企業が工場を一挙に移しており、何十台という単位で工作機械の需要が生まれる。中国やインドでも、販売やサービスの拠点を増やすより早い勢いで需要が増えている」(平元一之専務・営業本部本部長)

従来の発想での「もの作り」という言葉に強い違和感

 工作機械は景気の波に強く影響を受ける業界。森精機のV字回復も景気の回復が強く後押ししているのは確かだ。しかし同社の強さはそれだけではなく、森社長のユニークな経営理念に負うところが大きい。その独自性は、森社長のこんな言葉にはっきりとうかがえる。

森雅彦社長

森雅彦社長
1961年奈良県生まれ。85年京都大学工学部精密工学科卒業後、伊藤忠商事に入社。93年森精機製作所に入社。99年、37歳の若さで、父である森幸男前社長の後を継いで代表取締役社長に就任

写真:大槻純一

 「うちでは、もの作りという言葉は使いません」
 「会社の受付に派遣社員を使うなんて考えられないですよ。うちは全員、正社員です」
 「在庫をどれだけ積み増すかが、会社の価値を生む」

 森社長はこの10年、15年間、日本企業が常識としてきた考え方を覆すような発言を繰り返す。

 一見、反常識と受け止められるこれらの言葉は、時流に流されず、どんな時であっても自らの歩むべき道を行くと言っているのにほかならない。

 いかに安くものを作るかだけに主眼を置いてきた日本の製造業の考え方や、品質の良いものさえ作っていれば顧客は満足するはずという、もの作りという言葉が持つ固定観念に森社長は強く異論を唱える。それは、こういったもの作りをしているだけでは、これからのグローバルな競争では勝ち残れないという強い危機感の表れだ。

 「安い労働力を使って物を作る製造業というのはもう、破綻し始めている。日本できちんと作ってそれで儲かるモデルを作りたい」

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