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人材と環境資源が企業経営の「ものさし」になる

2008年4月4日(金)

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 企業経営で大事なことの1つは、様々な指標の中で何を「中心指標」とするか、ということだ。

 高度成長期から石油ショック、そしてバブル経済を経て、長いデフレ期。この間、日本企業の中心指標は、変化を遂げてきた。

 高成長の中で勝ち残ることが最重要だった時期は、売上成長率とシェアが中心指標だった。前年比でどれだけ成長できるか、伸びる市場の中でライバルよりもより多くのパイを取ることができるか。…これが、経営をドライブする最重要の「ものさし」だったのだ。

 もちろん、設備投資に必要な資金の多くを借り入れに頼っていたことから、借入金比率も重要だったし、製造業においては在庫に関する指標を懸命にマネージしてきたのも事実だが、会社全体の中心指標は、やはり売上成長率とシェアだった。

ROSからROEへ、そして次なる中心指標は何か

 その後中心指標は、効率性・生産性の概念を強く含む、売上高利益率(ROS:Return on sales)にシフトしてきた。

 売り上げとシェアを確保していれば利益は後からついてくるというわけにはいかなくなり、コスト効率の改善、そして付加価値の高い商品・サービスの提供による価格プレミアムの確保が、より強く求められるようになった。

 これらを総合的に見ていくうえで、言うまでもなくROSは非常に役に立つ。社内外に経営効率を簡潔に示し得るものさしとして、ROSが長らく中心指標の役割を果たしていたのも当然だろう。

 そして、株主資本利益率(ROE:Return on equity)の時代が始まった。株主の立場に立てば、自分たちが提供した資本を最大限効率的に活用してくれているかどうかを見るには、ROEが重要となる。資本市場からの評価が経営者の評価に直結するようになり、経営者自身もROEを中心指標として位置づけるようになってきた。

 現在はROEを中心指標としつつ、それを高めるために、資本コストを超えたリターンを得る事業投資を行ううえでの補助指標として、「経済付加価値」(EVA:Economic Value Added)や、「投下資本利益率」(ROIC:Return on invested capital)、そして様々なリスク要素を定量化するものさしが、日常的に使われるようになってきている(当然ながら、ROEは、ROS、資産効率、D/Eレシオといった項目に要素分解できる指標であり、これらをすべて包含しているという言い方もできる)。

 こういった流れを振り返り、やや乱暴なまとめ方をすることをお許しいただければ、「前年比主義の時代」「利益の時代」を経て、「資本効率の時代」になってきたという観がある。

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「人材と環境資源が企業経営の「ものさし」になる」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCG シニア・アドバイザー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経てボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社。BCG日本代表、グローバル経営会議メンバー等を歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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