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フォーチュン500が集まる理由(上)

日本通のキーパソンに聞くNASCAR成功の秘訣

2008年5月1日(木)

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ロビー・ウェイス氏

NASCARインターナショナルのロビー・ウェイス・マネージングディレクター(最高経営責任者)

 前々回前回と、NASCAR(全米ストックカー協会)の歴史やスポンサーシップモデルを用いた成長戦略、海外進出の概要について触れてきました。今回は、NASCARの国際戦略を担う「NASCARインターナショナル」のマネージングディレクター(最高経営責任者)、ロビー・ウェイス氏のインタビューをお届けします。

 ウェイス氏は、NASCARの副社長(テレビ放送担当)も兼務しており、テレビを通じてNASCARが“NFL(全米フットボールリーグ)に次ぐ第2の人気スポーツ”にまでいかに成長してきたのか、近年の海外進出の裏側にどのような計算があるのか、などについて詳しく話を聞くことができました。実はウェイス氏は、日本への留学経験や、NFLインターナショナル勤務時代に日本へのテレビ放映権販売業務の経験もある大変な知日家で、日本を「第2の故郷」と感じているとのことでした。

気軽さ、自由さがここかしこに見られる

 まずインタビューの前に、テキサス・モーター・スピードウェイで開催された「ネイションワイドシリーズ」第7戦「オライリー300」の模様をリポートします。

 この「ネイションワイドシリーズ」は、NASCAR乗用車部門では「スプリント・カップ」の下位に当たる、いわば2軍のレースです。それにもかかわらず、このシリーズには5万~10万の観客がコンスタントに訪れます。レース場をぐるりと1周して観客層を観察しましたが、成人男性が多いのかと思いきや、女性や子供の姿も非常に多く、年齢層も子供からお年寄りまで幅広く見受けられました。

 数年前までタバコブランドがカップスポンサーだったこともあってか、コンコースや観客席でも喫煙可能となっており、売店ではビールだけでなくカクテルなど豊富な酒類が販売されているのは、いかにも「酒が生み、タバコが育てた」NASCARのイメージそのものでした。しかし、タバコや酒を片手にレース観戦するコアなファンに交じって、女性や子供の姿も目立ち、コアファンとカジュアルファンがうまくブレンドされている印象を受けました。

 レース場の外では、数々のスポンサー企業がブースを開設しています。NASCARでは、観客のレース場への出入りは自由となっており(チケットの確認は行われます)、観戦の息抜きのためにファンが気軽に外に出歩くことができるのです。スポンサー企業は、こうした観客にレースとは違ったアトラクションを提供し、ビジネスにつなげています。

オライリー300を制しシーズン初優勝を飾り表彰台で喜ぶカイル・ブッシュ。(c)AFP/Getty Images/Rusty Jarrett

オライリー300を制しシーズン初優勝を飾り表彰台で喜ぶカイル・ブッシュ。
(c)AFP/Getty Images/Rusty Jarrett

 こうした気軽さや自由は、入場する際にも感じます。レース場入口には、セキュリティーチェックポイントが設けられているのですが、多くの観客が自分でビールや食べ物をピクニック気分で持ち込んでおり、セキュリティーチェックといっても、とても“寛容”なものでした。原則、手ぶらで入場しなければならない米4大スポーツ(特にニューヨークは厳しい)とは大きな違いを感じます。これも、見方を変えれば、NASCARがファミリースポーツとして成長した1つの要因と言えるかもしれません。

 このように、NASCARのレース場を歩くだけで、「B2C(消費者向け取引)」や「B2B(企業間取引)」の観点から様々な試みが行われている様子をひしひしと感じることができました。こうしたNASCARの試みの裏には、どのような戦略が隠されているのでしょうか? ロビー・ウェイス氏の話を紹介しましょう。

スポンサーになる3つの理由

── まず、ウェイスさんのNASCARでの役割を教えてください。

ウェイス 私はNASCARで2つの部署を統括しています。1つは米国内外のテレビ放映権を管理する部署です。具体的には、米国内ならFOXやABCといった地上波テレビ局や、ESPNやTNTといったケーブル局との放映権になります。

 放映権料総額で年間6億ドル(約600億円)くらいになりますから、NASCARの中でもかなり大きなビジネスと言えます。テレビ露出はスポンサーシップの効果を高めるので、テレビはまさに“NASCARのエンジン”と言えるでしょう。

 もう1つの仕事は国際部で、ここでは海外のテレビ放映権だけでなく、スポンサーシップやライセンス業務など、米国外のマーケティング全般をこの部署が管理することになります。常に2枚の名刺を持ち歩いており、業務によって使い分けています。

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「フォーチュン500が集まる理由(上)」の著者

鈴木 友也

鈴木 友也(すずき・ともや)

トランスインサイト代表

ニューヨークに拠点を置くスポーツマーケティング会社、「トランスインサイト」代表。一橋大学法学部卒、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)出身。スポーツ経営学修士。中央大学非常勤講師

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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