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揺らぎ、迷ったときに頼る判断基準を「品格」と言う

だから品格ある企業だけが生き残れる

  • 常盤 文克

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2008年4月28日(月)

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 企業は利益を上げなければ存続できませんが、利益だけを追い求めていては存続できません。それは誰でもよく分かっていることです。にもかかわらず、目先の利益が先行し、企業の不祥事が相次いで起きています。身近な食品を例にとってみても、昨年よく騒がれた産地や食材の偽装、消費期限切れなど、いずれも消費者への背信と言っていいでしょう。これは、まさに企業の「品格」に関わる問題だと思うのです。

 この品格という言葉は、藤原正彦さんのベストセラー「国家の品格」を契機に注目されました。前回のテーマである「壁」と同様に流行語になりましたが、この品格も壁と並んで企業経営において重要な意味を持つ言葉です。

企業の評価軸は業績だけではない

 品格という言葉を辞書で引くと、「人や物に感じられる気品、品位」とあります。前者の「気品」はどことなく感覚的なものですが、後者の「品位」は人に自然に備わっている人格的な価値や状態を指します。また、物の良し悪しの程度を表すときに使われる言葉でもあり、より具体的なイメージがあります。つまり、品格という言葉の中には、「目に見える質」と「見えない質」とが重なり合っているのです。

 企業の質を判断する基準にも、見えるものと見えないものがあります。見えるものの典型が、業績や技術です。株価や貸借対照表、損益計算書などを見れば経営状態が見えてきますし、技術力はその企業がつくる製品として具現化されます。

 一方、目に見えなくても重要な位置を占めるのが、その企業独自の経営哲学や文化、風土といったものです。ここで言う哲学とは、経営者の経営観や生きざま、現場で働く人たちの仕事観など、経営全体を貫く基本的なものを指します。別の言い方をすれば、経営においてその企業が目指しているもの、最もこだわっていることや大切にしていることは何か、ということです。

人は迷う、だから哲学がある

 そもそも人が哲学を求めるのは、人生に迷ったとき哲学が道を教えてくれるからです。人は生きている限り迷いが絶えません。企業経営でも同じです。経営者は業績が好調なときはかえって先行きが不安になりますし、業績が悪化してきたときには「もうダメか」と弱気の虫が頭をもたげてきます。そんな時に迷いを断ち切り、自分なりの物差しで事に処していく必要に迫られます。哲学とは、この物差しを持つことです。

 人生と同様、経営には迷いがつきものです。一度決めたとしても揺れることがあります。ですからこれも人生と同様、哲学は必要なのです。揺れたときも、哲学があれば自信を持って前に進むことができます。ですから、ときどき立ち止まって考えてみることも必要です。仕事とは何か、何のための仕事なのか、忙しさの渦に巻き込まれているがこれでいいのか、幸せなのか…。そんなことを考えることが、哲学、ひいては品格をつくりあげていく上で大事です。

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