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日本を見ているだけでは、今後の成長はない

経済のグローバル化が人事戦略にも波及

  • 飯村 かおり

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2008年5月26日(月)

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 「ザ・ターニングポイント ~イノベーションの軌跡」は、テキスト記事と動画番組の組み合わせで多角的にお届けします。今回の番組では、川崎汽船と三菱商事のグローバル人材戦略についてお届けします。両社のキーパーソンへのインタビューを通して、グローバルな人材活用が、企業にとって不可欠になってきた背景と、具体的な取り組みに迫ります。ぜひご覧ください。

動画再生

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Quicktime:windowsMac)
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 2008年3月期、上場企業は6期続けて増益を続けてきた。過去最高益を更新する企業の多くは、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)などの新興国を始め、海外での需要をうまく取り込み、売り上げを伸ばしたところだ。

 少子高齢化とともに国内市場は頭打ちといわれる一方、経済のグローバル化が進んでいる。国内だけを向いていては、もはや持続的な成長のシナリオは描けない――。そんな状況に日本企業は置かれている。

攻めの戦略として人材のグローバル化を考える

 “グローバル化”というと、それまでの日本企業のやり方を捨て、ビジネスの方法や様々な基準を欧米に合わせることをイメージするかもしれない。

 あるいは、外国人が日本企業のトップとなり、社内のグローバル化が進んだ例を思い浮かべる人もいるだろう。例えば、外資の傘下に入って新生銀行となった旧日本長期信用銀行や、カルロス・ゴーン氏が社長に就任した日産自動車がその代表だ。いわば、やむを得ずグローバル化を受け入れた例といえる。

 しかし、今、企業に求められているのは攻めの戦略としてのグローバル化だ。さらに、ビジネスのグローバル化と並行して、それを担う人材のグローバル化も企業が取り組まなければならない重要な課題となっている。

 IBMビジネスコンサルティングサービスでマネージングコンサルタントを務める齋藤佐保里氏は、その理由として以下の3つをあげる。

 ・市場がグローバル化されたため、現地の顧客のニーズを汲み上げ、交渉するための人材が必要である。

 ・海外で優秀な人材を獲得しようと思っても、海外での知名度の低さや処遇の違いなどの理由で、競合である外国企業に負けて思うように採用ができない、さらに、採用できてもすぐに辞めてしまうという現状がある。これを改善しなければならない。

 ・M&A(企業の合併・買収)や国内の少子化を受け、海外での人材採用が急務になっている。

 人材のグローバル化は喫緊の課題と言えるが、外国人の従業員数を増やすことだけを目標にしたり、社内の公用語を英語にすることだけで満足したりしても意味がない。

 「従業員の一人ひとりがグローバル人材の活用を進めなければならないという危機感を持たなければ、継続的な運用はできない」と齋藤氏が指摘するように、形だけ整えるのではなく、現実のビジネスに即して取り組まなければうまくいかない課題でもある。

 長年、人材のグローバル化に取り組む企業でも、最適な方法論に行き着くまでに試行錯誤を繰り返しているのが実情だ。

人材も連結で考える三菱商事の取り組み

 三菱商事は2008年4月に発表した中期経営計画でも「連結・グローバル人材の育成・活用」をうたい、積極的にこの課題に取り組んできた。2008年3月期に4600億円と、過去最高の連結純利益を更新した同社だが、さらなる成長のためにはグローバル規模での人材の育成と活用が欠かせないと考えているからだ。

三菱商事の連結業績推移

 「これからも持続的に成長を遂げていくためには、日本だけに頼っていたら限界がある。BRICsに代表されるような、海外の高い成長を取り込んでいくことが必要。今までもグローバル人材の活用は一生懸命やっていたが、さらにドライブをかけて加速していかなければならない」。同社の伊与部恒雄常務は、グローバルな人材戦略を中期経営計画に盛り込んだ背景についてこう語る。

 このため、2006年にHRD(Human Resources Development)センターを設立した。同社の人材戦略の象徴といえる部署で、本社だけでなく、連結、グローバルベースでの人材開発を一元的に進める機能を担う。

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