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「原料価格アップ=コスト削減」からの脱却

プライシングTQMの勧め

2008年6月6日(金)

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 資源高、そして広範囲の素材価格の値上がり。多くの企業にとって、原料価格上昇が大きな経営課題になってきている。こういった状況の時こそ、考えるべきこと、それがプライシングTQM(全社的品質管理)だ。

 プライシングといっても、単純に原料価格の上昇部分を価格転嫁する、という意味ではない。この機会に、営業現場でのプライシングの「ばらつき」に着目し、実現価格を上げていく。そして、営業発のプライシング見直し運動(いわば営業のQC活動)を全社に広げ、プライシングに関わる企業活動全般の見直しにつなげる(TQM)ということだ。

 製造業を中心に、日本企業はQC(品質管理)、そしてTQMといった現場を巻き込んだ「カイゼン」運動に取り組み、結果として高い品質と低コストの両立を果たしてきた。ただしQC、TQMといった活動は製造現場発のものが中心で、営業現場に適用している企業は数少ない。逆に言えば、得意技を活用して収益向上を図る大きなチャンスが残されている、ということでもある。

 QC活動の定石の1つは、ばらつきの測定だ。製造現場の場合、製品の許容誤差や歩留まり率など、様々な項目についてばらつきを測定し、その原因を突き止め、カイゼンを続けていく。

消費財企業の営業現場では

 営業現場でのプライシングの場合は、どういうばらつきを測定するのか。

 例えば、ある消費財企業のケースを考えてみよう。この会社では、売り上げに計上される卸向けの商品出荷価格は本社部門が決定し、現場では卸向けリベートや小売り向けの販売促進費といった項目を、支店単位の費用予算の中でコントロールしていた。支店としては、売上予算を達成し、費用予算も一定の範囲内に収めることが求められていたのだ。

小売企業別の売り上げ 対 実現価格(分析例)

小売企業別の売り上げ 対 実現価格(分析例)

 この会社の場合「支店単位」というのがクセモノで、それ以上細かい内容についてはブラックボックスになってしまい、個々のプライシングの妥当性のチェックや支店を超えた整合性の確保は、ほとんどなされていなかった。

 本当に現場で何が起こっているかを見るために、個々の小売企業別にある商品の実現価格をプロットしてみたのが、右の図だ。

 机上の出荷価格ではなく、各小売企業のために使われた様々な販促費、リベートといったものをすべて差し引いた実現価格と売り上げを示してある。

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「「原料価格アップ=コスト削減」からの脱却」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCGシニア・パートナー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経て現在に至る。事業戦略、グループ経営、M&Aなどの戦略策定・実行支援、経営人材育成、組織能力向上などのプロジェクトを手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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