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塩崎恭久・衆議院議員・元内閣官房長官に聞く

“福田ビジョン”を世界にアピール
低炭素社会への道筋を示す

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2008年6月9日(月)

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2008年7月7日、北海道洞爺湖町で主要国首脳会議「洞爺湖サミット」が開催される。1997年採択の「京都議定書」の第1約束期間(2008~2012年)終了後の温暖化防止についての国際枠組みが主要テーマになり、「ポスト京都」とも呼ばれる。日本はサミット議長国として、どのようなメッセージを発すべきか。日経エコロジー記者が、元内閣官房長官の塩崎恭久さんに聞いた。

―― 福田首相は洞爺湖サミットで主導権を発揮できるでしょうか?

元内閣官房長官の塩崎恭久さん

元内閣官房長官の塩崎恭久さん(写真:中野 和志、以下同)

 福田首相は洞爺湖サミットに先駆け、日本としての温暖化対策を示す「福田ビジョン」を構想中です。サミットに向けて大事なのは、日本が世界をリードするビジョンを掲げ、事前に各国との首脳会談の場を作り、サミット当日に意思疎通のできた議論を行うことです。

 昨年ドイツで開催したハイリゲンダム・サミットの際は、安倍前首相などが、米国や中国の首脳などと事前に温暖化対策について話す機会を持っていたことが、功を奏しました。福田首相もローマでFAO(国際連合食糧農業機関)が開く食糧サミットに参加する機会を利用して、積極的に各国首脳と会合を持つべきでしょう。

―― 安倍前首相のクールアース50以降、日本は思い切ったビジョンを打ち出せていない印象を受けます。

 福田首相は今年のダボス会議で、日本としての削減目標を持つと表明しました。トヨタ自動車元社長の奥田碩さんなども参加する懇談会も立ち上げています。ただ、中間的な削減量も含め、具体的な数値目標をいつ表明するかは、外交交渉だから、早く出せばいいというわけではない。先進国のほか、途上国はどうするのか、途上国の中でも中国はどうするのか。これは一種の“連立方程式”ですから、本来いっしょに答えを出すべきで、先進国だけが先に出すことが果たして得策かどうか、ということも考えなければなりません。

―― 日本政府はセクター別アプローチを推していますね。

 セクター別アプローチのいい点は、仮に途上国にキャップ(排出枠の上限)を課さないことになっても、産業別に各国が協力して省エネに取り組むことで、途上国のCO2(二酸化炭素)排出に一定の歯止めをかけられることです。

 ただ、セクター別に削減可能な量を積み上げた場合、2050年にCO2を半減させるのに必要な削減量との間にギャップができる可能性が高い。問題はこのギャップをどうするか。実際に削減可能な量を積み上げれば、このギャップの大きさが分かるから、必要な経済的手法や技術開発投資も議論できます。セクター別アプローチで不足する削減量の埋め方については、今後、産業界の納得を得て決めていくことが大事でしょう。

―― 産業界も納得しつつ、大幅な削減目標を決められるでしょうか?

 環境政策はこれまで環境省と経済産業省の争いで、なかなか答えが出せなかった。これではダメだと思い、安倍内閣の時には外務大臣と官房長官を加えた4大臣会合で温暖化問題の国際戦略を練りました。産業界の意見を考慮し経産省が異を唱えた場合は、官房長官が行司役をしました。

 ポスト京都の枠組みづくりでは、政治の判断が重要になります。現在、自民党では「低炭素社会形成推進基本法」という新法を提案する準備を進めています。今の温暖化対策推進法はあくまで京都議定書の約束を達成するためのものです。温暖化問題を克服するには大きなパラダイムシフトが不可欠です。

 これは産業革命以来200年ぶりの発想の転換で、CO2排出をいかに抑えるかという視点が行動基準に加わります。新法では、パラダイムシフトを通じて日本はどんな低炭素社会を築くのか、そのため中長期的にどうすればいいのかを示す予定です。その中にはキャップ・アンド・トレード(前々回の「環境用語解説」参照)方式による排出量取引制度や環境税などの政策手法についても盛り込みたいと考えている。これは福田ビジョンの目玉の1つです。

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