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石油が涸れる日

エネルギー大量消費型社会の破滅

  • 藤田 宏之

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2008年6月13日(金)

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 原油価格の高騰が、我々の生活を直撃している。建設資材やガソリンから、食料品にいたるまで、生活必需品の価格に影響が出始めている。元々は、中東など産油国の情勢不安に端を発しているとはいえ、先物市場など投機的なお金の流れが拍車をかけ、この1年は価格上昇に歯止めが効かない状況だ。

 逆にいえば、投機がなければ、実勢価格はもう少し落ち着いた水準に収まるという見方はできる。しかし、それではすまない、もっと本質的な問題がある。

 「ナショナル ジオグラフィック日本版」6月号では、資源問題などに詳しいジャーナリストのポール・ロバーツのレポートを掲載した。そこでは、石油生産がピークアウトする日は近いという衝撃の予測が展開される。



石油景気にわくロシアの油田で、寒さに耐え、泥まみれになりながら、掘削パイプの交換作業をする労働者。世界的な原油価格の高騰で、ロシアの石油産業は拡大し続けている。
石油景気にわくロシアの油田で、寒さに耐え、泥まみれになりながら、掘削パイプの交換作業をする労働者。世界的な原油価格の高騰で、ロシアの石油産業は拡大し続けている。

 「2000年、サウジアラビアの石油地質学者サダド・I・アル・フセイニは驚くべき発見をした。世界の石油生産量は、早ければ2004年ごろから頭打ちになるというのだ。しかも、横ばい状態はせいぜい15年しか続かず、従来の採掘方法では、生産量は「次第に減少に転じ、二度と回復しない」という。

 それまで世界の石油生産量は毎年安定的に右肩上がりで増えつづけ、需要を賄えるという予想が大半だった。しかし、当時国営石油会社サウジ・アラムコの探査・生産部門の責任者だったフセイニは、長い間、石油業界の楽観的な予測に疑問をいだいてきた。そこで1990年代半ば以降、世界の石油の大部分を生産する主要な油田約250カ所のデータを調査。各油田の原油の埋蔵量と生産量に加え、近く採掘が開始される新しい油田のデータもすべて計算に入れた。その結果、石油生産のピークが間近であるという結論に達したのだ。

 まさかこのような予測がサウジ・アラムコから出るとは、誰も予想だにしていなかった。同社の原油確認埋蔵量は世界最大で、およそ2600億バレル。世界全体のおおよそ2割に当たる。彼らは今後何十年も石油を十分供給できると、常に主張してきたのだ。

 2004年、フセイニは同社を退職し、産業コンサルタントになった。もし彼の主張が正しければ、国防から輸送、食料生産にいたるまで、生活に欠かせない重要なシステムを安くて豊富な石油に依存してきた人類は、近い将来、劇的な変化に直面せざるを得ない」

 世界の石油生産量がピークに近づいているという予測はこれまでにも何回もなされてきた。多くの石油地質学者たちは何十年も前から、世界の石油埋蔵量の半分が使い尽くされた後は、年を追うごとに増産は難しくなり、やがて不可能になる日が来ると言い続けてきる。

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