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“中国車”の輸出に踏み切る日産

東風ブランドの小型商用車を、新興国の日産販売網に投入

  • 田原 真司

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2008年6月20日(金)

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 日産自動車は、中国の東風汽車との合弁会社で生産した東風ブランドの小型商用車(LCV)を新興国市場に輸出、現地の日産販売網を通じて販売する。

 折半出資の合弁会社、東風汽車有限公司(東風日産、湖北省武漢市)の子会社である鄭州日産(河南省鄭州市)が製造する東風ブランドのピックアップトラック「鋭騏」、SUV(スポーツユーティリティービークル)「奥丁」などをアフリカ、中東、南米などに投入。年内の発売を目指し、現地の輸入代理店と詰めの協議を急いでいる。

外資系メーカーでは前代未聞

 日本メーカーでは、ホンダが2005年から広東省広州市の輸出専用工場で生産したコンパクトカー「ジャズ(日本名フィット)」を欧州に輸出している。また、米GM(ゼネラルモーターズ)と上海汽車の合弁会社、上海GMが山東省煙台市で生産したコンパクトカー「シボレー・アベオ」をロシアに輸出している例もある。

 だが、これらはいずれも外資ブランドのクルマを輸出するもの。日産のように、中国側パートナーのブランドのクルマを合弁会社で生産し、外資側の販売網を通じて海外で売り出すのは前代未聞だ。

鄭州日産が2007年9月に発売した東風ブランドのSUV「奥丁」(上)。その開発は日産の「パラディン」(下)をベースにした

鄭州日産が2007年9月に発売した東風ブランドのSUV「奥丁」(上)。その開発は日産の「パラディン」(下)をベースにした。

 5月28日、東風日産は総額10億元(約150億円)を投じて鄭州日産の第2工場を建設すると発表した。新工場は年産12万台の生産能力を持ち、2010年に稼働する。2012年には生産の10%以上を輸出する計画という。東風日産のLCV事業を統括する岡崎晴美・副総裁は、「東風ブランド車の輸出は、日産のグローバル戦略に新風を吹き込む画期的な試み。期待は大きい」と話す。

 それにしても、なぜ日産ではなく東風ブランドなのか。東風車を輸出することで、日産にどんなメリットがあるのか。その背景を説明するのはちょっと複雑だ。というのも、この戦略は東京の日産本社で練られたものではなく、いくつもの偶然が重なった結果だからだ。

 1993年に発足した鄭州日産は、2004年に出資企業の組み替えで東風日産の傘下に入るまで、日産ブランドのピックアップトラック「D22」とSUV「パラディン」を生産していた。その間、販売台数は年産能力5万台に対して年2万台前後と低迷していた。日産は1990年代後半に経営危機に陥り、99年に仏ルノー傘下に入ってからも北米や日本の事業再建を優先した。規模の小さい鄭州日産にテコ入れする余裕はどこにもなかった。

 日産再建を成し遂げたカルロス・ゴーン社長は、2002年10月、北京の釣魚台国賓館で東風汽車との全面提携に調印、中国への本格進出を宣言した。しかし、翌年7月に発足した東風日産ではトヨタ自動車やホンダに大きく出遅れた乗用車事業の立ち上げが焦眉の急で、LCVの鄭州日産は後回しになった。

東風併売で日産車の販売も増加

 そんな中、しびれを切らしたのが鄭州日産の中国側トップを務める郭振甫総経理だ。郭総経理は1989年に北京理工大学を卒業し、鄭州日産の前身の国有メーカーに入社した生え抜き。日産と東風の戦略提携が、長年の低迷脱出のきっかけになると期待していた。

 ところが、2年後に東風日産の傘下に入っても、すぐに支援は得られなかった。業を煮やした郭総経理は、日産に意外な提案を申し出た。鄭州日産で生産している日産車の車台をベースに、エンジンや装備を変更した“廉価版”を開発し、東風ブランドで販売したいというのだ。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官