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攻めの要は地場に根差した人材力

人材のグローバル化で海外収益の拡大図る伊藤忠商事

2008年6月26日(木)

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 国内だけを見ていては、企業が成長し続けることはできない――。そんな危機感が日本企業のグローバル化を後押ししている。

 海外での事業収益拡大を中期経営計画でうたう伊藤忠商事では、同時に世界人材の育成と登用を戦略の柱に位置づけた。このため昨年10月には「世界人材・開発センター」という組織を新設。本社に本部を置き、北米、欧州、アジア、中国の4地域に海外センターを設けた。

 海外で事業を展開するためには、各地域の文化や慣習などに精通した現地の人材登用が必須という考えが背景にはある。さらに、研修などを充実させて、海外の人材が伊藤忠の経営理念を理解し、日本での仕事を体験する機会も増やしている。

 海外へ攻める伊藤忠の世界人材戦略について、渡邉康平代表取締役副社長に話を聞いた。

(聞き手は、日経ビジネスオンライン編集長 廣松 隆志)

―― 現場でグローバルな人材を活用することが日本企業の人事戦略の中でも重要視されてきています。この理由は何でしょうか。

伊藤忠商事代表取締役副社長 渡邉 康平氏

渡邉 康平(わたなべ・こうへい)氏
伊藤忠商事代表取締役副社長

1971年伊藤忠商事入社。食料カンパニー プレジデントなどを経て、2008年4月から経営管理担当役員に就任(写真:大槻純一、以下同)

 日本企業を取り巻く環境はグローバル化が非常な勢いで進展しました。とりわけBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)の経済成長は著しいです。こういった中、世界の企業はグローバルベースで商活動を進める形に大きく生まれ変わってきました。

 例えば日本の商社を見ても、従来は貿易商社という色彩が強く、日本を中心に輸出入を行うトレードと、日本から必要な地域に投資をするというビジネスを行ってきました。

 ところが、今はグローバルベースでのバリューチェーンの構築が必要になり、資源関連で言っても、各国で世界のメジャーと対等に投資を行う必要が出てくるなど、ビジネスの内容が大きく変わってきました。

 この10年ほどの間、日本企業は過剰な資産と負債、あるいは労働力といったものをずっと減らし続けてきたわけですが、ここへきて財務体質も大きく改善してきました。経営資源のうちの人、金、物の中で、金と物の面で大幅に投資余力ができ、競争力が出てきたのです。

 体力的にグローバルベースで世界企業と伍して戦えるようになってきた日本企業にとって、残る大きな課題は人材なのです。

 さらに、日本国内には少子高齢化という問題があります。人材面だけでなく、経済面での成長力が当然限定されますが、人材供給という観点からも、やはり広く海外にいい人材を求めていく必要があるのです。

―― 昨年発表した中期経営計画では、「世界人材の育成・登用」を掲げました。中期経営計画に「人材」を戦略として盛り込むのは初めてだそうですが、重要な経営戦略の1つに「人材」を据えた理由は何でしょうか。

 中期経営計画の中では、基本方針として「攻めを強める」と打ち出しています。

 攻めとは海外収益の拡大です。そのために海外に対する投資の比率を従来より大幅に上げていく。具体的には、海外事業収益を今後は現在の約5割から6割に引き上げていこうというものです。また、そのためにこれまで約半分程度だった海外投資の比率を、7割まで高めていきます。

 この攻めの戦略を支えるのがグローバル人材です。こういった構造が中期経営計画の基本方針の骨子になっています。

海外事業の成功には現地の優秀な人材が不可欠

―― グローバルな人材が必要とされるのは、海外事業の中でも特にどのような分野になりますか。

 これからは、海外の各地域で、地場発の事業を立ち上げていく必要があります。地場事業というものを立ち上げる場合、やはり日本人だけでは難しい。地場で、地場の人が自ら立ち上げていくという事業が必要になってきます。

 そうなると、各地域の地場に精通した優秀な人材を各地域ごとに育てなければなりません。また同時に、そういった人材をグローバルレベルでネットワーク化する仕組みが必要になります。

 やはり地場には地場に適した人材がいます。とりわけ生活消費産業といったものは地域の慣習や文化に根差した分野ですが、それはやはり地域の人が一番よく分かっているわけですね。

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「攻めの要は地場に根差した人材力」の著者

飯村 かおり

飯村 かおり(いいむら・かおり)

日経トップリーダー副編集長

2007年より「日経ビジネスオンライン」編集部に在籍。信頼できるおもしろいコラムを世に送り出すことを楽しみにやってきましたが、2015年よりクロスメディア編集長となり、ネットから紙の世界へ転身。書籍などの編集に携わっています。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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