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山地憲治・東京大学教授に聞く

非現実的な目標数値は逆効果
積み上げ方式で現実的な目標を

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2008年6月30日(月)

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2008年7月7日、北海道洞爺湖町で主要国首脳会議「洞爺湖サミット」が開催される。1997年採択の「京都議定書」の第1約束期間(2008~2012年)終了後の温暖化防止についての国際枠組みが主要テーマになり、「ポスト京都」とも呼ばれる。日本はサミット議長国として、どのようなメッセージを発すべきか。日経エコロジー記者が、山地憲治・東京大学教授にお聞きした。

―― 洞爺湖サミットではポスト京都議定書の枠組みについて議論することになります。昨年5月に安倍晋三前首相が「2050年にCO2(二酸化炭素)半減」を提言して以来、2050年半減は大きな流れになりつつあります。

東京大学教授の山地憲治さん

東京大学教授の山地憲治さん(写真:乾 芳江、以下同)

 2050年CO2半減論が出る前に、研究者が牽制すべきだったと反省しています。「2050年にCO2半減」は、専門家から見れば実現不可能な数値です。「半減」ではなく、「大幅に削減する」と世界各国がコミットするのであれば意味があります。

 2050年に全世界で半減するためには、先進国は80%の排出削減を余儀なくされます。一方の途上国は、人口が5割増加し、エネルギー需要が急激に伸びているのにもかかわらず、現在の半分に減らさないといけない。それは無理というものです。あまりに無茶な目標設定をすると、専門家がこぞって無理だと発言するようになります。それではせっかくの削減ムードがしらけてしまいます。

 2050年の目標は、誰も責任が取れないほど先の話なので、政治的な発言がしやすいのです。あえて「2050年に50%削減」というキャッチーな言葉を選んだのでしょう。社会の関心を高めるという意味では意義があったと思いますが、実際の目標としては現実的とは言えません。

―― 長期目標だけでは実際の削減活動につながりません。2020年、2030年といった中期目標はどう設定すべきでしょうか。

 まず言いたいのは、「2050年半減」から逆算するのは非合理だということです。そもそも無理な目標から逆算したところで、現実的な目標になりません。実質的な削減を進めるためには、削減可能量を積み上げて設定すべきでしょう。

 2020~2030年にピークアウト(増加傾向から脱却する)という目標は悪くない。ピークアウトするまでは増加傾向にあるわけですから、「今すぐ削減してください」というのとは話が違います。途上国の状況を考えても現実的です。そう考えていくと、2050年のCO2排出量は、今より多少少ないレベルというのが現実ラインではないでしょうか。

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