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洞爺湖サミット、首脳宣言文から資源問題を抹殺してしまった新聞報道

  • 谷口 正次

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2008年7月22日(火)

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 7月7~9日に洞爺湖サミットが行われた。そして、9日にG8首脳宣言文が発表されて、その要旨が新聞各社の朝刊に掲載された。我が家は大新聞2紙を購読している。まず、1紙を読んで驚いた。宣言文の「世界経済」分野、4番目の項目「天然資源」についてのみ、なぜか「略」となっているのだ。

 急いで他の1紙を見ると、ちゃんと記載されていた。それにしても、いやしくも大新聞が「天然資源」を省略するとは情けないことだ。これが「資源無教養の国」、日本の象徴だ。この無教養が国益をも損ねているのである。20世紀後半の日本の繁栄をもたらした世界に冠たる「ものづくり」日本、これでは21世紀は危ない。

 天然資源をめぐる世界の「空気が読めない」典型的な例だ。G8の首脳たちはちゃんと議論していたということが分かったと同時に、無資源国日本の資源に関する無関心ぶりを改めて痛感させられたわけだ。

 「天然資源」は「環境・気候変動」そして「貧困問題」とも密接に関わっているのである。メディアは、これら重要な項目の意味をしっかり読み取って解説しなければならないのに省略してしまうとは。

 とにかく、G8首脳宣言文要旨の「世界経済」分野、第4項「天然資源」は、その意義が大変大きいので、日本経済新聞に掲載されたものを下記に転記する。

「天然資源」
(1)、採取分野での透明性、説明責任、よい統治の向上や持続可能な経済成長を促進するため、採取産業の透明性イニシアチブの完全な実施を呼びかける。新興市場国とその企業によるこのイニシアチブの支持を奨励。天然資源の豊富な国が自発的に採択するための国際的な基準や規範を発展させるための国際金融機関の努力を支持。
(2)、最も効率的な資源配分のメカニズムとしての開放的な天然資源市場の重要性を確認。貿易のパートナーにWTOルールを厳格に遵守し、この分野の措置の透明性、予見可能性の向上を呼びかける。
(日本経済新聞記事より)

 特に、(1)について、その意義が大変大きいので、読み解いてみよう。なお、(2)については、特に解説の必要はなかろう。

 まず、冒頭の「採取分野」とは石油・天然ガス、鉱物資源など地下資源を採掘する産業分野いわゆる鉱山業を意味する。「透明性、説明責任、よい統治の向上」とは、鉱業分野の企業活動の環境面・社会面の透明性と説明責任を果たして、ガバナンス(企業統治)のレベルを高めましょうということである。そして持続可能な経済成長を促進するためにも「鉱業の透明性イニシアチブ(Extractive Industries Transparency Initiative=EITI)」を完全に実施することを求めているわけである。

 そして、国際的な資源会社に、EITIのスタンダードの完全実施を求めるとともにBRICs諸国のような新興市場諸国とその企業にもこれを支持するよう呼びかけている。

 また、世界銀行、IMF(国際通貨基金)など国際金融機関が天然資源を開発する際の企業行動の国際的な基準や規範を作成して、これを発展させる努力をしているが、天然資源が豊富な国は、自発的にこのガイドラインを採択するよう要請している。

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