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変化の時代のリーダーシップ(2)
「自ら学び」そして「利器を使う」

“昭和の老人”の果たすべき役割

2008年7月18日(金)

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 前回、徳富蘇峰(とくとみそほう)言うところの「天保の老人」たち(その多くは、幕末から明治維新、そして明治日本の建設をリーダーとして牽引した)を例に挙げながら、大きな変化の時代におけるリーダーの役割として、「感情」に流されがちな組織を「論理」主導にシフトさせることの重要性について述べた。

 今回は、彼ら「天保の老人」たちから学べることとして、さらに2つのことを考えていきたい。

実体験を通じて「自ら学ぶ」

 幕末から維新期のリーダーたちのことを知るにつれて驚かされるのは、「学ぶ」ことへの意欲だ。

 開国の動きの第一歩として日米修好通商条約が結ばれ、安政の大獄があったのは、1858(安政5)年。

 このわずか2年後、1860年には、最初の遣米使節団を乗せた咸臨丸が太平洋を渡った。福沢諭吉は、どうしても米国を自分の目で見たいという思いから、つてをたどって、軍艦奉行木村摂津守の従者として、咸臨丸に乗り込み渡米を果たしている。福沢は、翌1861年の遣欧使節団にも正式に「翻訳方御雇」として同行し、英・仏・独・蘭・露などの各国を歴訪した。

 高杉晋作は、1862年に幕府の上海貿易船に乗り、上海へ渡航。井上馨、伊藤博文は、1863年に長州藩英国留学生として、渡英している。

 幕末期の留学熱は、大変なものだったようで、明治維新以前、実に150人を超える留学生が海を渡ったという。

 ご存じの通り、こういった「天保の老人」たちの洋行組はその後、明治日本のリーダーとして、日本の急激な近代化を引っ張っていった。西欧列強との接触、そして開国という大きな変化の時代に、リーダーとリーダー予備軍が、自らの眼で海外事情を見聞し、自らの学びを基に、リーダーシップを発揮していったわけである。

 今、大きな変化の時代を生きているリーダー(およびその予備軍)たちも、変化の本質を自ら体験する形で「学ぶ」ことが必要だと思う。

 例えば、過去の「洋行」にあたる海外事情把握だ。海外事情といっても、欧米先進国のことではない。急成長する新興国がその対象となる。新興国の文化・風土、経済の実態を、自らの眼で確認し、肌で感じてみる。競争相手やビジネスパートナーとして登場してきた新興国企業と実際にビジネスの議論をし、理解を深める。

 日本の国内に座して2次情報を得るだけでなく、「天保の老人」たちと同様に、実体験を通じた学びがカギとなる。将来の社長候補を意図的に新興国駐在とするくらいのことは、その気になれば、すぐにでもできるのではないだろうか。

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「変化の時代のリーダーシップ(2)
「自ら学び」そして「利器を使う」」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCG シニア・アドバイザー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経てボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社。BCG日本代表、グローバル経営会議メンバー等を歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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