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「におい」のある組織で人は育つ

日本企業の強さの原点は個人よりも集団に

  • 常盤 文克

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2008年8月28日(木)

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 多くの企業では夏休みも終わり、そろそろ現場に配属された新入社員が本格的に仕事を始める頃ではないでしょうか。そんな時期に、「人こそが企業価値の源泉なり」ということを改めて話したいと思います。

 これまで好調を維持してきた日本経済ですが、今年に入ってから雲行きが怪しくなり、いまでは暗雲が立ちこめてきました。先行きに対する不安材料も増えています。米国に端を発したサブプライムローンの後遺症に加えて、原油や原材料費の高騰、さらには円高や株安など、今までにも増して将来への不安が高まっているように感じます。

 ここ数年、多くの企業は新卒社員を確保しようと、採用活動を熱心に続けてきました。ところが、景気が下降局面に入ってくると、今度は合理化・リストラと称して人員削減に乗り出すことでしょう。現実に一部の製造業では、契約社員を減らすなどして、人件費を最小限に抑えようとする動きが見られます。

 しかし、見かけ上の人の数を増やしたり、減らしたりすることはできても、本当に役立つ人、仕事のプロフェッショナルを育てるにはかなりの年月を要します。だからこそ、企業はせっかく苦労して集めた若手社員をどう育て、どう戦力に結びつけるのかが、いま問われています。この人育て、人材活用の巧拙が、その企業の将来の優劣につながってきます。

組織を強くするのは個人の強さではない

 企業における人について語るときに重要なのは、個人としての人よりも、集団または組織における人の存在です。高い能力を持つ人が大勢集まったからといって、組織は必ずしも強くはなりません。一方、普通・中くらいの人たちでも、上手な組み合わせと固い結束があれば、強く大きな力を発揮します。

 ここ10年、企業は個人に光を当てる成果・能力主義を取り上げてきましたが、いまこの逆振れ現象がところどころで見られます。企業として問われるのは個人ではなく、あくまで集団の能力だからです。個人の能力・強さは組織を強くするための必要条件ですが、十分条件ではないのです。そこで重要になってくるのが、集団としての能力を発揮できるような環境づくりと、強い「個」を集団の中に取り込む仕組みづくりです。

 これを囲碁にたとえて考えてみましょう。よく「強い石は連なっている」といいます。碁盤上の石の一つひとつは何の強さもありませんが、この小さな石が他の石と手を組んで連携すると、大きな強い石になります。上手な人は一見バラバラに石を打っているように見えますが、いつの間にかそれぞれの石がつながって、一つひとつの石が強い力を持ち、“領地”を獲得していきます。

 これと同じように、人も個ではなく集団でこそ強さを発揮するのです。決して個を孤立化させてはいけません。それには、個をしっかりと見ている誰かがいる、頑張っていると誰かがちゃんと支えてくれる、という安心感と信頼感が集団の中になければなりません。

 さて、集団の強さを発揮していくにはどうしたらいいのでしょうか。

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