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人間の思惑に翻弄されるケニアの野生ゾウ

乱獲かと思えば、次は過保護!?

  • 藤田 宏之

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2008年9月12日(金)

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 ケニア中部のサンブル県周辺には、同国有数のゾウの生息地が広がっている。 「ナショナル ジオグラフィック日本版」9月号では、この道40年のゾウ研究者と行動を共にし、ゾウたちの雄大な姿をとらえた。

 物語は、英国の生物学者イアン・ダグラス=ハミルトンが、1頭のゾウに忍び寄ろうとしているシーンから始まる。

 相手は、年ごろを迎えた大きな若い雌で、恥ずかしがり屋だ。ゾウの名前はアン。ケニア北部の奥地にある、小高い丘の木立に半分身を隠して、家族と一緒にのんびりと若葉を食べていた。その首には頑丈な革の首輪がはめられていて、ちょうど肩のあたりに発信器がついている。



若い雄ゾウは成熟すると群れから離れて単独行動するようになる。
若い雄ゾウは成熟すると群れから離れて単独行動するようになる。

 ダグラス=ハミルトンはこの発信器から出る信号を頼りに、アンの居場所を見つけ出した。小型のセスナ機が使えたのは途中までだ。後は背の高い草やアカシアの茂みをかきわけて、自分の足で進まなくてはならなかった。

 身をかがめたダグラス=ハミルトンは、風上に向かって前進し、アンまで30メートルという位置にまで接近していた。アンはひたすら葉っぱを食べている。彼の存在に気づいていないのか、はたまた関心がないのかは、見たところわからなかった。

 ゾウはときに危険な動物である。気難しいうえに興奮しやすく、身を守ろうとするあまりどう猛になる場合があるのだ。ゾウ研究の世界的な権威として40年ものキャリアがあるからこそできる技なので、素人は真似してゾウに近寄ったりしないほうがいい。彼が確認しようとしていたのは、研究の目的で付けたアンの首輪の状態だ。

 ケニア中部にあるサンブル国立保護区は、知られざる自然の宝庫だ。サンブルという名は、勇猛さで名を馳せた地元の牧畜民族に由来する。保護区の面積は168平方キロと他の自然保護区と比べると決して大きくはないが、その環境は実に変化に富んでいる。半乾燥地帯のサバンナや険しい山地、干上がった川床-。エワソ・ニイロ川の北岸にはアカシアとヤシの森が広がっている。舗装道路はなく、周囲には家畜を飼って生計を立てるサンブルの人々がちらほら暮らしている程度だ。

 サンブル保護区には数多くの野生生物が生息している。ライオン、ヒョウ、チーターはもちろん、グレビーシマウマやアミメキリン、ベイサオリックス、ジェレヌク(ウシ科の草食動物)もいる。鳥の種類も実に豊富だ。ソマリアダチョウやアフリカオオノガンなどの大型のものから、トサカムクドリ、テンニンチョウ、ライラックニシブッポウソウといった、美しい小鳥も生息している。

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