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「新・ムラ社会」を目指せ

「ハレ」と「ケ」の調和で人と組織は強くなる

  • 常盤 文克

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2008年9月25日(木)

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 前回は、企業を強くするには個人の強さよりも、むしろ集団に潜む個々人の能力を一つにすることの方が重要である、という話をしました。

 ところが最近、その企業を支える個人の心身が疲れているのではないかと強く感じます。雑誌や新聞でも、仕事上のストレスとどう付き合うかとか、ストレスをどう解消するかなどを特集した記事が目に付きます。

 こうした記事を読んでいて思うのは、はたして個人のストレスを解消することが根本的な問題解決になるのだろうか、ということです。仕事上のストレスが起きるのは、上司との関係がうまくいかなかったり、組織の中に過度なプレッシャーがあったりして、仕事に情熱を傾けられない――といったことが典型と言えるでしょう。

組織の疲弊が治らなければ、個人のストレスは消えない

 ストレスを引き起こす要因は、必ずしも個人だけにあるわけではありません。組織の疲弊が個人のストレスを引き起こしているからです。こうした組織では、仕事の内容も職場の環境も退屈なものになりがちです。その結果、個人がストレスをため込んでしまいます。この組織自体のストレスが消えない限り、個人のストレスも決して消えることはないでしょう。

 最近の企業では、効率向上やコスト削減、時間短縮といったことで、常に社員が追われています。それでは職場でちょっと息抜きをしたり、ぼーっとする時間を作ることなどができにくくなっています。当然のことながら、強いストレスがかかった状態では、いい仕事などできないでしょう。

 それでは、過剰なストレスのない元気な組織をつくるには、どうすればよいのでしょうか。それには、以前もこのコラムでお話したように、「民俗学」の視点から組織のあり方を考えてみることです。

 民俗学とは、町や村などの生活共同体に伝わる“しきたり”やそこに住む人々の暮らしぶりなどから、庶民の生活文化をとらえ、そこから人間を知ろうという学問です。この民俗学のアプローチを企業経営に置き換えて、それぞれの企業の生き方や文化、風土、伝統などから、その企業の姿や哲学を探り、そこで働く人たちの姿を明らかにしていきます。私はこれを「企業民俗学」と呼んでいます。

 民俗学の指摘するところによれば、日本人の生活感覚には「ハレ(晴)」と「ケ(褻)」の両面があります。ケとは、普段とか日常の生活を指す言葉です。これに対してハレとは、正月や盆、祭事のように改まった特別な機会を指します。「晴れ着」という言葉がありますが、これはハレの場で着るための衣装だからなのです。

 ハレとケがあることの意味は、生活のところどころに「あそび」や緊張感をつくり、単調になりがちな日々の暮らしの中に「めりはり」をつけようとするものです。生活の中に「間(ま)」や「句読点」を置くと言ってもいいかもしれません。昔の日本人はケの中にハレを置くことで時の流れに強弱をつけ、生活にリズムをつけ、祭事で仲間との連帯感を確認し、村という共同体が疲弊しないように活力を与えてきたわけです。

 いま、このような発想が企業にも必要ではないでしょうか。集団の中に上手にハレとケの調和を取り入れることは、いつも張り詰めている社員の気持ちを、時々解きほぐしてやるということです。こうした配慮なしで、ただ働け、頑張れの連続では、社員にストレスがたまるだけでなく、組織自体も疲弊してしまいます。

 ハレとケをうまく仕事に取り入れている会社もあります。

コメント1件コメント/レビュー

「日本式経営に行き詰まり」と良く言われますが、本当に行き詰っているのでしょうか?行き詰ると勝手にルールを変える欧米諸国のやり方に翻弄されただけではないでしょうか。それを「グローバル化」という名の元に、欧米諸国の真似をして余計に体力を減らしている企業が多くあるように思います。古いものは悪い、新しいものは良いといった短絡的な思考は排除して、昔の日本(江戸時代まで)をもっと勉強すべきと思います。(2008/09/25)

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「日本式経営に行き詰まり」と良く言われますが、本当に行き詰っているのでしょうか?行き詰ると勝手にルールを変える欧米諸国のやり方に翻弄されただけではないでしょうか。それを「グローバル化」という名の元に、欧米諸国の真似をして余計に体力を減らしている企業が多くあるように思います。古いものは悪い、新しいものは良いといった短絡的な思考は排除して、昔の日本(江戸時代まで)をもっと勉強すべきと思います。(2008/09/25)

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