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ソニー 「夢(DREAM)は再び開く?」 第1回

摩擦解消は“草の根”から

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2008年10月14日(火)

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 日経ビジネスは2009年10月に創刊40周年を迎えます。この欄ではそのカウントダウン企画として、過去の記事の中から、現在にも通じる企業戦略を選び、毎日掲載していきます。第2回はソニー。

 日本を代表するベンチャーの星、ソニー。ウォークマンからVTR、プレイステーションと次々とヒットを飛ばし、「SONY」のブランド力は外国でも知らない人がいないのではと思うほど強い。音響機器からゲーム、映画、金融と手がける事業も拡大、2005年には外国人トップが誕生するほど国際化も進んでいる。しかし、最近は業績も振るわず、高い期待を持つ消費者や株主には失望も。世界ブランドはその輝きをさらに増していけるだろうか。(ソニー編は5話完結です)

第1回

 ソニーの成長を支えたのは、井深大氏と盛田昭夫氏の2人の大局観に依るところが大きい。常に革新性を忘れずに端末音楽機器「ウォークマン」を開発、成長市場をいち早く米国に求めた。その道のりには苦労もあったが、ベンチャー精神を失わず、常に克己した。1980年代の貿易摩擦時に盛田会長が語った経営観とは。

* * *

いざなぎ景気 VS. 平成景気

1989年5月15日号増刊号より

2つの景気の“間”の時期こそが問題だった。ソニーはこの間米国で,続発する摩擦,ふりかかる火の粉を払い続けた毎日だった。だがそれは貴重な経験だった。その地に根づき,住民を友とする努力なくして,これからの日本企業の国際展開はないことを骨身に染みて悟った。

盛田 昭夫(もりた・あきお)氏

盛田 昭夫(もりた・あきお)氏
 大正10年l月愛知県生まれ。68歳。昭和19年,大阪帝国大学理学卒。海軍中尉を経て,21年に東京通信工業設立と同時に取締役に就任。33年,社名をソニーに変更。46年社長,51年から会長。

 1960年代(昭和35~44年)はスピード感に満ちた時代だった。

 昭和35年,わが国企業として初めて米国に直販会社をもった。ショールームをニューヨークにオープンさせたのは37年。わたしはまるでニューヨーク―東京を通勤しているかのような錯覚に陥るほど頻繁に太平洋を越え,トランジスタラジオを,マイクロテレビを売り込んでいた。

 日本では,VTRとカラーテレビの研究に井深(大氏・ソニー名誉会長)以下の技術陣が粉骨砕身していた時代だ。

 あの頃の日本と米国にはまだ何ひとつ摩擦はなく,太平洋は偉大なる米国のみずうみだった。副社長の肩書のまま,妻に10歳と8歳の息子,6歳の娘を連れ一家でニューヨークへ移り住んだのは38年のことだ。五番街1010番地,メトロポリタン美術館の真ん前のそのアパートは、わたしと家族にとって全身で米国を知り学ぶ場となった。

 それに先立つ10年,米国市場と単身格闘してきた中で,米国を真に知り米国民を顧客として本当に掌握するにはコミュニティーに根を張らねばならないことを痛感していた。それは家族があげて移り住むことを必須の課題としたのである。

 このときの米国生活は結果としてさほど長くはなかったが,わたしたち一家は毎日を日の丸を胸につけたオリンピックの選手のような気持で過ごした。1年足らずのわずかの間に妻は400人を超える客をわが客間に迎え,わたしはといえば、次にいつ渡米しても「ウエルカム・バック」と言われるだけの知遇をわが物にした。

 当時米国でも昭和36年2月を谷とし44年12月まで106カ月にわたって続いた景気拡張期にあった。レーガン政権登場後の拡張期を迎えるまでこれが史上最長記録だったが,この期間輸入は36年の145億ドルから44年の358億ドルに増え,その後46年を境に貿易赤字国に転ずることになる。ただ対日貿易赤字幅は45年まで年平均8億ドルに過ぎず,摩擦の生まれる素地はなかった。

 米国の国運ともいうべきものを考えさせられたのもあの頃だった。忘れもしない。ケネディ大統領は演説を始める前に,大きな地図を勢いよく広げて見せた。それはベトナムの地図である。「いまわれわれが出て行かなければ世界平和は共産勢力の進出によって重大な危機に立たされる」。このヒロイズムが受けていた。

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