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金融危機の波及効果を予測する

実体経済側が「合成の誤謬」を回避すべき

2008年10月31日(金)

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 大変残念なことに、「ひょっとしたら、こんなことが起こるかもしれない」「今から備えをしておくべき」と考えていたことが、次々と現実化している。

 2007年9月21日の本コラムでは、当時、「サブプライムローン(米国の信用度の低い個人向け住宅融資)問題は収束に向かう」「日本企業の業績は好調」という論が強かったのに対し、「何パーセントかの確率で何らかのバブルが崩壊し、不況に向かう可能性がある。したがって、今こそ不況に備えるべき」ということを書いた。

 2008年4月18日には、IMF(国際通貨基金)の報告書やバーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長の発言を受けて、時価会計の見直しが行われる可能性に触れた。

 どちらもコラムを書いた時点では、できればそういうことにならなければよいが…という気持ちがあったのだが、その時点で考えていた状況をはるかに超えて現実が進行しつつある。

近未来の予想図を描く

 自分の先見の明を誇りたいわけではない。それぞれのコラムをご覧いただければ分かるように、私自身、現在のような状況を正確には読みきっていなかった。金融危機についての想定のように、相当甘めの感覚があったのも事実だ。預言者ならぬ身に、完全に将来を予測することなどできるはずがない。

 その時点時点で把握可能な「兆し」を読み取り、一定の確率で大きな変化が起こる可能性があるかどうかを懸命に考える。何か起こった時に、どのような波及効果があるかを2次3次にわたって考えてみる。あるいは、読みきれない部分があると想定し、最悪の場合でもシステム全体が破綻しないように安全率をかけておく。こういったことが、なし得る最善のことだろう(このあたりのことはご興味があれば、2008年5月2日、あるいは9月17日の本コラムをご参照ください)。

 では、現在の金融危機の波及効果――言い換えれば、これから起こってくることはどういうことなのだろうか。これまで同様に、一定の蓋然性がありそうなシナリオを考えてみたい。

 金融危機自体いまだ終焉しておらず、金融機関の破綻や再編が一定程度起こる可能性はまだまだ高い。一部の国がリスクマネーの猛烈な巻き戻しを受けて、経済危機に陥るというのも同じだ。

 日本の企業にとって今、最も気になるのは世界経済全体がどのように動いていくか、実体経済にどの程度のインパクトがあるのかということだろう。まず、信用収縮の影響を想定してみよう。

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「金融危機の波及効果を予測する」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCGシニア・パートナー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経て現在に至る。事業戦略、グループ経営、M&Aなどの戦略策定・実行支援、経営人材育成、組織能力向上などのプロジェクトを手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師