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ミナミゾウアザラシに学ぶ子孫繁栄の掟

ハーレムつくるのも楽じゃない!

  • 藤田 宏之

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2008年11月14日(金)

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 金融危機の最中、新聞の記事でよく「生き残り戦略」とか「サバイバル」といった言葉を目にするが、本来、哺乳類の生存競争とはかくも激しくあるものなのだ--と実感するのが、「ナショナル ジオグラフィック日本版」11月号で紹介した、雄がハーレムの支配権をめぐって壮絶な戦いを繰り広げるミナミゾウアザラシのレポートだ。

 海の捕食者としてはいささか凄味に欠ける、ミナミゾウアザラシ。体は大きいが、マッコウクジラの堂々たる風格もなければ、流線型のホホジロザメのスピード感もなく、シャチのように優れた知能をもつわけでもない。そして、あの珍妙な鼻。ゾウアザラシという名前の由来となった雄の鼻は、長さ約50センチに達することもある。

 見たところは、実に奇妙な動物だ。自動車ほどもある巨体は、まるでずんぐりした飛行船。陸にいる時はたいてい、浜辺でごろごろと寝そべっている。だが、鈍重そうな姿にだまされてはいけない。ミナミゾウアザラシの暮らしは意外にも、華々しい活劇に彩られている。



母乳をたっぷり飲んでまるまると太ったアザラシ。乳離れした後は海に出る日まで、他の子どもたちと身を寄せ合って過ごす。

 その様子を見たければ、まず南米大陸を南下してフエゴ島まで行くことだ。そこから東に向きを変え、フォークランド諸島のさらに先へ、約1600キロ進むとサウス・ジョージア島にたどり着く。島の全長は約160キロ。南極大陸をとりまく南極海にぽつりと浮かぶこの島には、頂を氷で覆われた険しい山々がそびえている。

 一生の8割をこの海で狩りをして過ごすアザラシたちにとって、サウス・ジョージア島は理想的な出会いの場だ。恋の季節になると、40万頭ものミナミゾウアザラシが浜辺にひしめく。

 彼らが集まるのは9月半ば。第一陣の雄が石ころだらけの浜に到着すると、血みどろの戦いが幕を開ける。鼻が裂け、皮膚がむけ、目玉がえぐれて取れてしまうこともあるすさまじい戦いだが、その結果はきわめて重要な意味をもつ。争いに勝って繁殖のチャンスを手に入れる雄は、たった3分の1なのだ。



生まれてきた直後から、母と子は鼻をこすり合わせ、お互いの匂いを覚え込む。
生まれてきた直後から、母と子は鼻をこすり合わせ、お互いの匂いを覚え込む。

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