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【日本を救う小さなトップランナー】
三共合金鋳造所(合金の鋳造)

「氷の鋳型」で地域と共生

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2008年11月17日(月)

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 世界に通じるモノ作り。本誌はこれまで高い技術と生産能力を持つ日本企業を多く描いてきた。その対象はトヨタ自動車やソニーといった大企業に限らない。規模が小さく、知名度が低くても、産業界に欠かせない製品や部品を作る中小企業が全国に数多くある。

 このシリーズでは本誌の人気コラム「小さなトップランナー」から優れたモノ作りの現場を紹介した記事を連続で取り上げる。

* * *

2008年1月7日号より

凍結状態の鋳型を作る鋳造システムを世界で初めて実用化。
背景には、住宅地で鋳物作りを続けることの難しさがあった。
騒音や悪臭をなくし、地域住民に存在意義を認められるよう努力を続ける。

(佐藤 嘉彦)

 「ペンギンの住める鋳物屋さん」。そんな変わったキャッチフレーズを掲げる鋳造工場が大阪市西淀川区にある。鋳造では、金属を1000度以上の高温で液体にし、砂などを固めて作った鋳型に流し込んで製品を作る。真冬でも工場内は暑くなり、とてもペンギンが生息できそうにない。

 しかし、この三共合金鋳造所は2006年1月、世界で初めて「凍結鋳型鋳造システム」を実用化した。砂に水を混ぜ、マイナス40度の冷気で凍らせて鋳型を作る。「マイナス40度=ペンギンが住める」というわけだ。

 まだ技術的には課題が多く、凍結鋳造で作る製品は今のところ全体の10%程度にとどまる。とはいえ、三共合金の菅原清介専務は「2年間製品を作り、ノウハウは着実に蓄積されてきた。さらに改良を加えて、作れる製品を増やしたい」と意気込む。

宅地化で環境対策が急務に

凍結鋳造で作った鋳物を持つ菅原清介専務。後ろに積まれているのが凍結鋳型

凍結鋳造で作った鋳物を持つ菅原清介専務。後ろに積まれているのが凍結鋳型(写真:篠原 耕平)

 三共合金は9年前に創業者が急逝して以来、妻の奥谷加壽子氏が社長を務める。菅原専務は奥谷社長の右腕として実際の経営を切り盛りしている。凍結鋳造を導入した経緯を、菅原専務は「将来この地で鋳造ができなくなるという危機感があった」と説明する。

 三共合金が工場を構える西淀川区は大阪の中心部に近く、宅地化が進む。バブル期以降、周囲の工場が相次いで閉鎖。15軒あった鋳物工場も現在、三共合金を含めて4軒に減り、同社の裏手にも15年ほど前、高層マンションが建った。

 通常の工法では、砂で作る鋳型を固めるのに樹脂を用いる。樹脂には有機物が含まれるため、熱い金属を流し込むとガスが発生し、悪臭を生じる。また、金属が固まった後はハンマーで鋳型を壊すため、振動や騒音、粉塵が絶えない。周辺住民が増える中、環境改善が不可欠となっていた。

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