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ソニー・ピクチャーズが変えたアメコミ原作料理法
~「アイアンマン」、テレビアニメへ

  • 中村 均

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2008年11月18日(火)

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 「スパイダーマン」をはじめ、「ファンタスティック・フォー」「X-MEN」「ゴーストライダー」などアメコミの映画化作品が、市場で大きな存在感を示すようになってきた。

世界各国でヒットした映画「アイアンマン」

世界各国でヒットした映画「アイアンマン」
© 2008 MVLFFLLC. TM & © 2008 Marvel Entertainment. All Rights Reserved.

 最近も、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)の配給で、9月27日に国内で封切られた「アイアンマン」が、日本ではあまり馴染みのないキャラクターにもかかわらず、公開初週の週末興行ランキングで第1位を獲得。それ以降、ベストテン内に4週にわたってランクインするヒットとなった

 従来、こうした作品のターゲットは、熱心なコミックファンや子供連れのファミリー層。しかし、現在では一般層にまで広がり、デートムービーとしての利用も多い。もはや、普遍性を持ったジャンルの1つになったと言えるだろう。

 特定の市場向けから、普遍性を持つような作り方に変わったのは、「SPEが製作したサム・ライミ監督の映画「スパイダーマン」からだ」と業界関係者は口をそろえて言う。

 映画「スパイダーマン」は、高度な技術のCG(コンピュータグラフィックス)映像を多用。ホラー映画「死霊のはらわた」シリーズなどで独自の映像感覚を生み出してきたライミ監督ならではの斬新な表現がいたるところに散りばめられている。この表現力の飛躍的な向上が、アメコミ映画の地位を確立させた第一のポイントだ。

 ただし、この映画が一般層を取り込むことができたのは映像の魅力だけではない。第二のポイントは原作の扱い方だ。

 具体的にはコミックの設定をいかしつつも、それに縛られることなく、アクションのイメージからほど遠いトビー・マグワイアを主役に抜擢した「観客目線で共感できる」キャスティング。さらに脚本や各種設定には時代性を反映させたり、作り手独自の解釈を加えたりするなど、市場を見据えて“原作を料理”しているのだ。

 こうした新たな「アメコミ映画」時代を生み出したSPEが、今度はテレビアニメの世界でも、「アメコミ原作」で勝負に出る。

 アニメ化するのは実写映画も大ヒットした米マーベル・コミックの「アイアンマン」。そして同じく「X-MEN」の人気キャラクターのスピンアウト作「ウルヴァリン」などだ。作品を制作するのは、技術力に定評を持つマッドハウス(東京都杉並区)である。

映画「スパイダーマン」の手法をアニメ「アイアンマン」に活用

 「アイアンマン」などをテレビアニメ化する狙いについて、SPE側で本プロジェクトを担当する同社制作編成部の森島太朗ディレクターはこう語る。

「アメコミのアニメ化と言うと、キッズ向けのカートゥーンスタイルを想像する人が多いと思う。実際、過去に『アイアンマン』もキッズ向けに制作されているし、『X-MEN』関連も同種のタイトルはたくさんある。しかし、我々が取り組むのはそういうものではない。むしろ映画『スパイダーマン』のように大人が見ても満足できるテイストの作品だ。米マーベルが望んでいるのもまさにそこであり、だからこそ、大人向けアニメを制作できる日本の製作会社で、業界トップクラスのマッドハウスと手を組むことになった」

 本シリーズが狙う市場は全世界。それを可能にするのはSPEの傘下にあるアニメ専門チャンネル会社アニマックスだ。同社が持つ65カ国、5300万世帯の契約網を生かして、日本を含めた全世界に作品の配給が約束されている。

 一方、アニメーション制作を担当するマッドハウスは米国との合作の経験が豊富だ。ただし、一部を除くと、その多くがクリエイティブ面を米国側がコントロールする下請け仕事だった。そういう点からすると、実は過去にマッドハウスがかかわった作品であっても、日本のアニメらしい斬新な演出はなかなかできなかったわけである。

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