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「東ティモールにトイレを」。王子ネピアの企業戦略

2008年12月11日(木)

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シンポジウムの会場風景

シンポジウムの会場風景(写真:山田 愼二、以下同)

 CSR(企業の社会的責任)は、いかに企業戦略に貢献できるのか。ブランド力を高めるためにCSRをどう位置づけるべきなのか。環境やCSRをテーマとするビジネス情報誌「オルタナ」が主催するシンポジウム、「ソサイアタル・コミュニケーションとCSRの新しいパラダイム」が11月19日、東京の三菱ビルで開かれ、CSRのあるべき姿について意見が交換された。

“ソサイアタル”とはどんな概念か

 シンポジウムのタイトルにある“ソサイアタル”は、聞き慣れない言葉だ。“ソーシャル”(社会性)という概念に、環境性、システム性、長期的関係性などが加わった考えを表し、企業が打ち出す社会環境性や社会関係性を指す。

 慶応義塾大学大学院経営管理研究科教授の井上哲浩氏が、最初の基調講演の中で「ソサイアタル性を帯びた情報は、受け手の記憶に刻まれる可能性が高い」と説明した。CSR活動を行う際に、企業が消費者との間にソサイアタルな絆を築くことができれば、成果をもたらすことができる。また井上氏は講演の中で、「オーガニック・コミュニケーション」「知識構造化」というキーワードにも触れた。

情報過負荷の時代のコミュニケーション

慶応義塾大学大学院経営管理研究科教授の井上哲浩氏

慶応義塾大学大学院経営管理研究科教授の井上哲浩氏

 市場が成熟し、商品の同質化が進む中で、商品を売ることが難しい時代になっている。企業は今まで以上に商品の差別化を図る必要に迫られ、様々な情報を発信して消費者の耳に届けようとする。

 しかし消費者サイドは情報過負荷の状況にあり、企業が発信する莫大な情報を記憶にとどめてくれない。コミュニケーション(情報伝達)の目標は知識を構造化させることだが、どのような方法を取れば、企業は自らの価値やブランドのバリュープロポジションを効果的に伝えられるのだろう。

 その1つの手段として「オーガニック・コミュニケーション」がある、というのだ。情報を一方的に教え込むのではなく、発信者と受信者の間に「有機的な関係」を築くことだ。つまり客を有機的に捉えたうえで知識を育てていく方法であり、それにはブログが大きな役割を果たすと井上氏は言う。

 ブログというメディアの中で、客は情報の受信者であると同時に、コメントを書くことによって自ら発信者となる。そのコメントに反応してさらに書き込みが加わり、ブログは知識を育て上げる場となるのだ。このように共感、共鳴に基づいて集まった情報は知識として定着する可能性が高い。

 また、ソサイアタル性を含んだ情報も知識として定着する。情報がソサイアタルであればあるほど、受け手の理解が深まり知識構造化が進む。つまり個人だけを対象とした情報より、社会との関わりを説いた情報の方が理解されやすいのだ。このような方法で企業が消費者にアプローチすると、情報の発信者である企業と受信者である消費者の間にソサイアタルな絆が生まれる。

 その結果、両者の間にはパートナー的、永続的な関係が生まれる。ここで発信されるコミュニケーションは、広告というより広報に近い。価値を基本に置いたマーケティング戦略であり、これが今後の世代の価値戦略になるであろうと井上氏は指摘する。CSR活動を行う際のカギとなるはずだ。

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ジェニー・ダロック 米ピーター・F・ドラッカー伊藤雅俊経営大学院学長