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「世界バラマキ競争」に未来はあるか

  • 神谷 秀樹

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2009年1月5日(月)

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 世界各国揃って大不況を迎える中、ドイツを除くほとんどの政府が大型景気刺激策を打ち出している。米国のバラク・オバマ次期政権も同様で、米国政府の財政赤字は2009年、1兆ドルを超え、場合によっては2兆ドルに迫ると予想されている。これだけの赤字を支えるには、それだけ国債を発行しなければならなく、2009年の米国国債発行入札は365日中200日行われる予定だが、果たしてすべての入札が成立するのかどうか早くも不安視されている。

 それもそのはず、ドルが強く、日米間に大きな金利差があれば、ドル債を買う日本の投資家も多いだろう。しかし、金利が両国ともになきに等しく、しかも特別ドルが強くなる理由がなければ、世界第2のドル債保有国が今後もドル債投資を続けてくれるかどうか分からない。産油国も急速にお金がなくなり、中国も米国投資には大損し懲りている。もし販売不振となれば、連銀がお札を刷って購入することになるが、それはハイパー・インフレへの道となる。

「資金使途など回答せず」の公的資本注入

 この不安をさらにかき立てるのがお金の使途だ。ハンク・ポールソン財務長官は議会に対して、7000億ドルの金融安定化資金を要求した際に、その主たる使途は住宅金融債権を金融機関から買い取り、債務者が家に居られるよう努力することにあると言って議員を納得させた。

 しかし、ポールソン長官はその舌の根も乾かぬうちに、「気が変わった」そうで、まずは大銀行の自己資本充実のためと優先株を買い始めた。これにより貸し渋りを防止するというのが、同長官の説明だった。

 資本注入の効果は果たしてあったのか。2008年12月、AP通信は10億ドル以上の資本注入を受けた21行に、資本注入額、資金使途などについてアンケート調査を行ったところ、いずれの銀行も満足な回答をしなかったという。こうした銀行の態度やポールソン長官の対応に、納税者や議会は怒りをあらわにしている。一方、FDIC(米預金保険公社)が買い取り、リスケしたサブプライム・ローンも、リスケ後3カ月で55%が再度焦げ付くという結果が出ており、成果はなかなか上がらない。

FRBも“不良債権飛ばし”、その中身は不透明

 政治から独立し、透明性を保つことで金融政策の信任を得るべきはずのFRB(米連邦準備理事会)も、その対応に不透明なところが多い。

 FRBは2008年3月に老舗の投資銀行、ベアー・スターンズが破綻した際に、不良資産の公的な“飛ばし先”として「メイデン・レーン(参考記事)」と呼ばれる特別目的会社を設立した。こうした会社は、これまでに少なくとも3つ設立され、ベアー以外にAIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)などの不良資産を飛ばしている。

 この飛ばした資産の中身や価格は明らかにされていないのだ。2008年12月29日付けビジネス・ウイーク誌は、この問題を追及したが結局究明しきれず「バーナンキの裏口救済」という標題の記事にした。

景気刺激の財政出動で、ウオーターパーク建設求める

 オバマ新政権が景気を立て直すため打ち出す大型の財政出動も、先行きが思いやられる。オバマ次期大統領はその資金使途として、インフラの修復や拡充に力を入れたいとしている。では、どのようなインフラ投資に使われるのか。

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