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ブッシュの“置き土産”? それとも国家戦略?

  • 谷口 正次

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2009年1月21日(水)

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 去る1月7日、BBCワールドニュース・ヘッドラインを見ていて驚いた。

 「米国が太平洋の島々とその周辺海域に漁業と資源採掘を禁止する区域を設けようとしている。それは“世界最大の保護海域”になる」というものである。

 この件について、同日のロサンゼルス・タイムズは、次のように詳しく報じている。

 「ブッシュ大統領は本日太平洋において、米国が領有している3カ所の島嶼の周辺にナショナル・モニュメントを設定することを決めた。その海域は世界で最も生態系が豊かで、珊瑚、魚など多様な海洋生物が生息しているとともに、地質学的にも特異なところで、世界最深の海溝もある。ブッシュはペンをちょっと走らせてサインするだけで、歴史上世界のどのリーダーよりも広い範囲の海洋保護区を設定することになる。

 今回の3カ所のナショナル・モニュメントは、2006年にブッシュが保護区とした北西ハワイ諸島周辺14万平方マイルに19万5000平方マイルの広範囲にわたる島々を取り囲む礁や環状珊瑚礁が加わることになる。

 漁業の禁止については、商業としての漁業だけでなく、レクリエーションの魚釣り、先住民の漁、それに調査研究のための捕獲まで含まれている。

 禁止区域内の島としては、ハウランド(Howland)、ベーカー(Baker)、ジャービス(Jarvis)、ウエーク諸島(Wake)、ローズ(Rose)、パルミラ(Palmyra)、ジョンストン環礁(Johnston Atoll)、キングマン礁(Kingman Reef)そしてマリアナ3島(Mariana Islands)とマリアナ海溝(Mariana Trench)。

 本件について、ホワイトハウス環境品質委員会(White House Council on Environmental Quality)の委員長、ジェームズ・コノートンは、次のように述べている。

 “今日という日は、海洋生態系保護にとっては偉大な日である。なぜなら、これを契機に世界中で海洋生態系保護活動を活発化させることになるから、もう1つの偉大な一歩を印すことになるわけだ。”

 この政策は、これまでのブッシュ政権がやってきた、森林伐採、鉱物資源その他天然資源の開発を妨げないように環境保護を後退させ、押し戻すやり方を180度転換するものである。この法案は、大統領が米国遺跡保存法(Antiquities Act、1906年制定)によって与えられている権限をもって決済されるもので、議会もこれを変更できない。

 海洋生態系保護グループは、これまでブッシュに対して長年の間ロビー活動を行ってきた。彼らは、ブッシュが海洋保護という遺産を残すことによって、彼の環境に関する経歴を光らせることになるし、それが石油・天然ガス産業、鉱物資源産業、農業あるいは林業といったブッシュ政権を支えてきた人たちの不利益になるものではないと指摘してきた。

コメント3件コメント/レビュー

それが「戦略」ならば、結構なことではないか。中国軍に対して、太平洋の派遣は譲らないという明確な意思表示を示したのだから。(2009/01/23)

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

それが「戦略」ならば、結構なことではないか。中国軍に対して、太平洋の派遣は譲らないという明確な意思表示を示したのだから。(2009/01/23)

太平洋などの海洋はこれから注目、また争奪地帯になるかもしれません。谷口氏がおっしゃるようにアメリカの戦略(あとでブッシュは偉大な政治家だったといわれるような)が隠されているかも・・・・・・・・・これについてはwatchと研究が必要です。(2009/01/22)

散々自然破壊を尽くしてきた人が最後だけ「妻に言われたから」なんて自然保護をするわけが無いでしょう。客観状況からすれば自然保護を旗印にしながら、他国が進んでいる場合はそれを押しとどめるという計画が入っていないわけありません。 *よく日本には日本叩きと言われることが多い戦前の軍縮会議ですが、単純にそういえない部分が多くあります。中国保護を建前にした条約では、結果として先に侵略をした英仏の利権にブレーキをかけ、あとから割り込もうとしている米国に有利に働きました。また、商船を軍艦として利用する場合の取り決めも、その経験が豊富で米国より多量の商船隊を持っていた貿易立国英国に対して不利に働きました。今回もそういうことでしょう。(2009/01/22)

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