• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

社長交代するトヨタの命運握る環境車(下)

トヨタ自動車・瀧本正民副社長(技術開発担当)

2009年1月23日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 豊田章男新社長の就任直前の5月中旬に発売される新型プリウスと同時に注目されているのが、ハイブリッドの全車種展開、家庭などで充電できる「プラグインハイブリッド車」、さらに純粋な電気自動車も開発するトヨタの環境戦略の全体像だ。技術開発を担当する瀧本正民副社長が、新型プリウスとトヨタの環境戦略を語った。

問 ハイブリッドや電気自動車など新しい技術を使った様々な環境車が誕生しており、日本勢、米ビッグスリー、ベンチャーなどがしのぎを削っている。自動車産業の変化をどう受け止めているのか。

「プラグインハイブリッドが本命」と語るトヨタの瀧本正民副社長

「プラグインハイブリッドが本命」と語るトヨタの瀧本正民副社長(写真:村田和聡)/p>

 今と同じような状況が、実は自動車の発明された直後にはあった。蒸気自動車から始まり、次に内燃機関の自動車が発明された。電気自動車が発明されたのも、100年以上前だ。その頃は複数の方式の自動車が並存しながら、馬車と競争していた。そして安いエネルギーとして、石油が安価に大量に供給されるようになった。エネルギー密度が高くて大変使いやすかったので、自動車が現在に至るまで発展した。

 しかしいよいよ石油の将来が怪しくなってきた。石油の代替エネルギーが注目されている。言い換えると100年前の状況だ。100年前に戻って自動車をもう一度発明しないといけない。だから「自動車再発明の時代」と社内では言っている。ニ酸化炭素や.排気ガスなど、100年前よりもはるかに難しい課題を抱えているが、できないとは言っていられない。

問 とりわけ電気自動車への注目度が高い。米ゼネラルモーターズ(GM)は「シボレー・ボルト」を、三菱自動車も電気自動車の発売を予定している。トヨタの電気自動車に対する考え方はどうか。

 電気も使わざるを得ないが、石油ほど汎用性があるエネルギーは残念ながら今はない。ただ電気を大量に安価に供給できる国や地域では、電気自動車は望ましい。そういう国のためには、純粋な電気自動車も必要だろう。だからトヨタも準備している。しかしバッテリーをたくさん搭載すると、非常に高価格になるので、一般の自動車としてはなかなか普及が難しい。

 トヨタも電気自動車のコンセプトカーを発表したが、バッテリーをできるだけ小さく、車自体も小さく、搭載する人間も少なくした。それが、電気自動車を普及させる近道だと考えている。

 近い将来に実用化できそうなリチウムイオン2次電池では、大量にクルマに搭載するのが現時点では難しい。技術的にはできるが、商品として低価格で供給するのが難しいと思っている。

問 それでもトヨタが2012年までに電気自動車を発売すると宣言したのはなぜか。

 内向きには、電気自動車の開発に一生懸命取り組んでいるトヨタの技術者がいる。2012年までに出すと宣言するのは、彼らにとって大変なことだ。プレッシャーをかけて技術開発を進めるという目的もある。普及に関しては悩みもあるが、できるだけ安くして、お客さんに買って欲しい。そういう姿勢がコスト削減につながり、普及を早めるはずだ。

 今、電気自動車が注目されているが、電気を利用するのに、一番適している車は家庭などで充電できる「プラグインハイブリッド」だとトヨタは考えている。電気自動車は、短距離を移動する人にはいいが、普及には課題が大きい。

 しかしプラグインハイブリッドは、極端に言えば、何も障害がない。現在のハイブリッド車のバッテリーを少し増やしただけである。近距離を走る人は、燃料と電気代の差のメリットは得られる。電気自動車のメリットがあり、長距離はガソリンで普通に走れる。

 だから電気自動車もやるが、本命はプラグインハイブリッドだ。プラグインの販売は、今年末までに始める予定だ。まずは法人ユーザーを対象にするので、台数は少ないが、徐々に市場の反応を確かめながら、展開していく。

  新型プリウスを投入する上で、高騰していたガソリン価格が下落していることをどう受け止めているか。ハイブリッド車にとっては、逆風になる。

コメント1

「日経ビジネス リポート」のバックナンバー

一覧

「社長交代するトヨタの命運握る環境車(下)」の著者

山崎 良兵

山崎 良兵(やまざき・りょうへい)

日経ビジネス副編集長

日経ビジネス編集部、ニューヨーク支局、日本経済新聞証券部などを経て、2017年1月から日経ビジネス副編集長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

富士山を目標にする人はいつか富士山には登れるでしょうが、エベレストには登れない。

澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長