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本質的な潮目の変化に目を向けよう

金融危機、景気悪化に踊らされることなかれ

2009年1月30日(金)

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 先進国全体を通して、消費不振がはなはだしい。日本では「失われた10年」の経験もあり、小売り関連の統計数値がすぐれないことに慣れっこになってしまっている。だが米国では、「統計開始以来初めて」小売販売額がマイナスに転じたことが、大きなショックをもって受け止められている。

 金融危機が企業業績悪化、そして雇用不安へと連鎖・拡大しているので、不可避な流れなのだろう。ただし、商品分野や小売りチャネルによって、大きな差が出てきていることには、留意しておく必要がある。

 まず、当然ながら、高価なもの、購入を先延ばししやすいものから、順次大きな影響を受けてきている。リーマンショック以前から変調を来していた住宅、このところ「自動車不況」的な様相を呈している車、急激な販売価格の低下と数量の減少にさらされている薄型テレビ…といった具合だ。

ネットショッピングは軒並み好調

 不動産業界に続いて、自動車業界、そしてデジタル家電業界が激震にさらされている背景には、円高要因だけでなく、景気悪化の影響がまず、高額品消費に出ることがある。そして、今になって初めて言えることだが、ここ何年か、ややバブル的な感があるほど高かった需要伸長と生産拡大に急ブレーキがかかり、急激な調整に苦しんでいるということだろう。

 一方、すべての分野が不振を極めているわけではない。家電の中でも、白物への影響は相対的に(少なくともデジタル家電と比べれば)小さい。食品、日用品といった必需品に近いものも、堅調に推移している。

 「不況」「不景気」の大合唱の中で、どうも日本では景気よくモノを買う、というのがはばかられる雰囲気が出てきがちで、百貨店や専門店では来店客数に比べ、購買客数が大きく落ち込んでいる。

 ところが、ネットショッピングは大幅な伸びを継続しており、たとえば楽天の流通総額は過去最高を更新し続けている模様だ。「消費しても人に見られない」という心理と、ネットならではの価格比較の容易さが、現在の環境にマッチしていることが好調の背景にあるのだと思われる。

 どうもこういう時期は「悪い、悪い」という話ばかりが目立ってしまうのだけれど、消費や小売りセクターがすべて壊滅的な状況にあるわけではないのだ。確かに、景気が大変厳しいことには間違いないが、目に入りがちな直近の波だけを気にするのではなく、今回の金融危機をきっかけに大きく潮目が変わりそうなことや、本質的な変化が起こりそうなことの兆しに目を凝らしていくことが今、大事なことだ。

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「本質的な潮目の変化に目を向けよう」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCGシニア・パートナー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経て現在に至る。事業戦略、グループ経営、M&Aなどの戦略策定・実行支援、経営人材育成、組織能力向上などのプロジェクトを手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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