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原点に立ち返り、危機と戦う
ホンダ・福井威夫社長

2009年2月5日(木)

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 日米欧のクルマ販売が大幅な落ち込みを示す中で、2008年10~12月期はなんとか黒字に踏みとどまったホンダ。しかし今年1~3月期は大幅な赤字に転落する見通しだ。生き残りをかけ、F1撤退、生産調整、投資の凍結など対応を急いでいる。日経ビジネス1月26日号「リーダーの研究」連動記事の最終回では、福井威夫社長が、危機感とホンダの原点、環境戦略を語った。

問 自動車産業は、大きな危機に直面している。ホンダを含めたあらゆるメーカーは生産調整を急いでおり、非正規社員を中心に雇用への影響も大きくなっている。一方、環境規制は強化されており、環境車の開発は待ったなしだ。経営トップとして、何に最優先で取り組んでいるのか。

 新しい時代に変わっていく際に最も重要なのは、企業として健全であるかどうかだ。環境は日を追うごとに悪化している。ホンダも今年1~3月期には大幅な赤字になる見込みだ。2010年3月期は、一番厳しくなるだろう。ここをなんとか水面上で乗り切りたい。そのために必死に努力している。

 危機を乗り越えた上で、その先にある新時代の勝負を分けるのは、やはり低公害で燃費のいいクルマだ。最有力なのはハイブリッド車である。2月6日に発売するハイブリッド専用車の新型「インサイト」にかける期待は大きい。

 しかしその前に、この1年をどうしのぐかが、ものすごく大きな課題だ。いかに思い切って決断し、経営サイドと労働組合サイドが一致してどれだけ変われるのか。従来のやり方にしがみついていると乗り切れない。

新型「インサイト」に賭けるホンダの福井威夫社長(写真:陶山勉)

新型「インサイト」に賭けるホンダの福井威夫社長(写真:陶山勉)

問 危機感を象徴するのが、「フォーミュラ・ワン(F1)」からの撤退だ。福井さんはレースがやりたかったから、ホンダに入社した。2000年からのF1再参入も指揮している。F1撤退の意味を、改めて聞きたい。

 昨年10月、11月に入って販売台数がどんどん落ちてきた。2008年度の下期の見通しは赤字になった。自動車メーカーとして在庫を持つのは命取りだ。工場の稼動率を落とす必要がある。正規以外の社員の雇用に、国内では手をつけ始めている。英国では正規社員に早期退職をお願いし、募集を始めることが決まっていた。

 まず真っ先にやらなきゃいけないのは、我々がどれだけ危機意識を持っているかを全社員に伝えることだ。全員に知ってもらえなければ、誰も何もできない。(雇用に手をつけることを)社会も認めてくれない。

 だから(私にとって)一番大事なF1を切った。ホンダがF1をコスト削減してでも継続して、非正規の従業員をカットすることは私にはできない。同時に役員報酬をカットした。即カットは普通ありえない。通常は、今期の業績に連動して、来年の株主総会で決める。そこまで踏み切っている。

 ただはっきりしているのは、我々は安易に雇用をカットすることを考えていないことだ。雇用削減は、あくまで最後の手段。赤字になるスレスレのところで判断する。そこまでは雇用を頑張る。赤字になるということは、企業が存続するために政府支援を受ける可能性も考えなくてならない。税金を使うことになる。そんなことをして雇用を維持するのは、本末転倒で、ありえない。だから収益をギリギリのところで保ちながら、決断していく。

 F1の位置づけは、ホンダの社員ならみんな分かっている。撤退しなきゃいけないほど、経営が追い込まれているということは、理解してもらえたと思っている。ホンダはグローバル企業であり、ある地域にいる人は、ほかの地域のことは分からない。例えば、国内で四輪車をやっている最前線の人は、海外の状況は知らない。昨年12月初めの時点では、「日本の販売は前年比プラスなのに、どうしてこんなに騒いでいるの」という認識だった。グローバルで全社員の意識を合わせるには、F1撤退が一番有効な手段である。

問 創業者の本田宗一郎氏と藤沢武夫氏の書いたものを最近読み返していると聞く。何を学んだのか。

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「リーダーの研究「赤字とトヨタに挑む」 ホンダ 福井威夫社長」のバックナンバー

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「原点に立ち返り、危機と戦う
ホンダ・福井威夫社長」の著者

山崎 良兵

山崎 良兵(やまざき・りょうへい)

日経ビジネス記者

日経ビジネス編集部、ニューヨーク支局、日本経済新聞証券部を経て、2013年1月から日経ビジネス編集部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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