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【会社の寿命】「社員30歳、本業7割」が老衰警報

成熟期にすでに斜陽の芽

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2009年2月16日(月)

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日経ビジネスが生んだ時代のキーワード、「会社の寿命は30年」。1980年代半ば、「企業は永遠か」「診断 会社の寿命」の2つの特集を通して企業の栄枯盛衰を分かつ法則を分析した。時代が大きく動く今、あらためて盛者必衰の理を考える時だ。

* * *

1985年1月7日号より

 かつて隆盛を誇った名門企業が、今老いさらばえて、苦境にあえぐ。驀進を続ける優良企業の体内にも、活力を蝕む危険な芽が潜む。「盛者必衰」の理は、企業社会をも冷徹に支配する。

 老いの兆しを見抜く手がかりはないか。そして、打開策はあるのか。「会社の寿命は30年」を唱えた本誌は、戦後産業史の再検証の結果、新たな法則を発見した。いかなる企業も、本業比率が7割以上を占め、かつ従業員の平均年齢が30歳を超えた時、明確に衰退の途をたどり始めるのである。

 先手必勝。「30歳、7割」の老衰警報に敏感に反応するためには、現状に固執しない柔軟な発想と、それを受けいれる組織風土が不可欠。事業のライフサイクルがますます短くなる今日、組織の若さの自己診断が、企業にとって焦眉の課題だ。

(大河原 暢彦、森 一夫、城田 健二郎)

 「社員の平均年齢30歳、本業比率7割」――、この条件の当てはまる企業は、今いかに隆盛を極めているようにみえても、遠からず衰退へと向かう。ひょっとして、あなたの会社でもこの“老衰警報”が、鳴り響いてはいないだろうか。

 飛ぶ鳥を落とす勢いで高成長を続けた企業が、やがて成熟期を迎え、衰退への途を歩み始める――、繁栄は何故、永遠に続かないのか? 業種、時代、規模に関係なく、時間の経過とともに多くの企業がいつかは下り坂へと向かうのは一体、どうしてなのか? そこにはどのような法則性があるのか? 逆に、どんな条件を満たせば企業は衰退を免れることができるのか?

 このような疑問を解こうと、本誌が戦後産業史を分析した結果、判明したのが、「いかなる企業も、本業比率が7割以上を占め、さらに従業員の平均年齢が30歳を上回った時に、成長率を鈍化させ、産業界での相対的な地位を下げ始める」という法則だったのだ。

 「社員30歳、本業7割」は、企業組織がそのライフサイクルの上で、発展期を終え、成熟期から衰退期に入ることを示す危険な兆候、言わば老衰警報に他ならない。警報が鳴っているのに、手をこまぬいて、組織の若返りを怠り、本業に固執して新規事業に取り組む努力をしなければ、その企業はやがて間違いなくその寿命を迎える――、これが歴史の物語る貴重な教訓なのだ。

 企業が繁栄を謳歌できる期間、すなわち「会社の寿命」は、平均わずか30年に過ぎない――、本誌は昨年、明治以来100年間の有力企業ランキングの変遷を分析し、時代の移り変わりに伴って繰り広げられる、産業界の主役交代の苛酷な法則を見い出した。石炭、繊維、セメント…、かつて時代の頂点に立ち、あるいは日本の経済発展の主力となった企業が、わずか30年にして表舞台から姿を消し、その栄誉や功績も空しく歴史に書き留められるだけとなっている。そして、すでに斜陽のカゲがさし始めた鉄鋼も、成熟しつつある自動車も、やがては同じ運命をたどり、あるいは今をときめくエレクトロニクス産業でさえ、この厳しい産業社会の法則の例外ではありえないだろう。

 そして、この産業構造の転変の中で浮きつ沈みつするうちに、人間集団としての企業組織もまた、成熟し、老化していく。創業時にはあふれる若さと活力を誇っていたのに知らず知らずのうちに肥大化が進み、官僚化が体内深く定着し、変化への適応力をなくして衰退する――、企業組織も放っておけば人間の一生と同様のライフサイクルをたどることは周知の事実だ。

変身のタイミングどう見極める

 この組織の老化という内部の“病気”が、産業構造の外的な変化に追い討ちをかける。中核事業が衰え始めた時、企業組織も若さを失っていれば、会社の寿命はあっけなく燃え尽きてしまう。

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