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「企業戦士」たちの苦悩[4(下)]
~美しき老後-企業戦士の理想と現実

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2009年2月24日(火)

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既に人口はピークを過ぎ、高齢化社会に突入した日本。それは実は、何年も前から分かっていたことだ。今話題の年金問題は、分かっていたはずの問題に正面から取り組んでこなかった政府への怒りを呼んでいる。果たしてサラリーマンの老後は幸せなものになるのだろうか。1995年時点で「日経ビジネス」が企画した特集「美しき老後」は、今読み返しても古さを感じない。

(注)会社名、肩書きなどは当時のまま

* * *

1993年8月2日号

高度高齢化社会の到来が迫っている。
すでに団塊世代の老親介護の問題が企業を直撃し始めた。
行政、企業ともに期待はできず、自らの老後は自ら守るしかない。
だが、低成長下、個人の力量にも限度がある。
「世界に冠たる経済」と「老後を捨てる」しかない日本。
企業人にとって「美しき老後」は、蜃気楼でしかないのか。

(深尾 典男、松平 由美子、磯山 知幸)

特集―第3部
-社員の不安、企業を直撃-トヨタ、松下、ニチレイの苦悩

 「役員だからこそ、勤め続けられる。出退勤の時間も自由にできるし、社長にも事情を話して理解してもらった。ありがたい立場だと思います」--。

 東京都に住む自動車メーカー役員、石田公一さん(仮称、62歳)の妻、恭子さん(60歳)が多発性骨髄腫(しゅ)にかかったのは5年前。「長くて2年」の診断を超え、今も闘病生活が続いている。

 ガンの進行を止めるために使用している米国製の新薬は、骨の劣化を促進する。ろっ骨から始まり、背骨、大腿(たい)骨、腕と次々と骨折。今では、ほとんど寝たきりになった。

 「病室の白い天井を1日中眺めているのはイヤ」という妻の願いで、病状が安定すると自宅に戻る。昼間は娘と民間のヘルパーなどがみてくれるが、夜は夫婦2人だけ。「家内と一緒に、午後9時には床に就く。といっても、熟睡はできない。用を足すのも、もうひとりでは無理。目覚ましをかけて、夜中に2度は起きてやらないと」。

 長年連れ添った妻にできる限りのことをしてやりたいと、仕事と介護を両立してきたが、疲れは抜けない。睡眠不足から目は赤く充血したままだ。

介護問題に揺れる社員を救え

 石田さんは「それでも私は恵まれている」と話す。妻を十分介護するだけの自宅スペースがあり、民間のヘルパーを頼めるだけの資金的なゆとりもある。何より時間の自由が利く。第一線で働く部課長は、石田さんのようなわけにはいかない。

 来るべき高齢化社会。しかし、団塊の世代に代表される中高年サラリーマンは、それ以前に、自らの両親の介護という現実に迫られている。

 本誌が「美しき老後」特集に関連して実施した読者アンケートでは、回答のあった363人中、107人に介護の経験があり、そのうちの4分の1強が、仕事との両立に苦労したと答えている。

 高齢化問題は一企業の対応で乗り切れるものではない。しかし、企業が社員の老後や両親の介護に積極的に対応しなければ、社員は安心して働けなくなる。現実に「介護の負担が配偶者に集中した結果、介護離婚や介護別居に追い込まれるケースも出始めている」(水落時子・老人ホーム情報センター主任研究員)。

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