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それでも資源囲い込みを続ける中国

  • 谷口 正次

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2009年2月19日(木)

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 ますます深刻さを増す金融危機と世界同時不況の最中、中国は変わらず資源の囲い込みを続けている。当然といえば当然である。資源は景気の良し悪しにかかわらずず長期的視野から国家戦略の下に確保しなければならないからだ。

 とくに中国は、経済成長維持が胡錦濤政権の最重要課題であり、世界のメタル資源の25%を消費していることからすれば不思議ではない。

 去る2月12日のこと、BBCはじめ世界のメディアが次のような内容のニュースを一斉に報じた。「中国最大の国営鉱山会社チャイナルコ(Chinalco=Aluminum Corporation of China)が世界第2位の資源メジャー企業、英豪リオ・ティント・グループ(Rio Tinto group、本社ロンドン・メルボルン)に195億ドル(約1兆7500億円)の資金注入をする。リオ・ティントはそれを負債の返済に充てる。中国側は見返りとして、195億ドルのうちの123億ドル分のキャッシュで、リオ・ティントの主力事業であるアルミニウム、鉄鉱石、銅の9鉱山の権益の一部を取得する。残り72億ドルでリオ・ティントの転換社債を引き受ける」というものだ。

 この取引が成立すればリオ・ティントはボードメンバー15人のうち2人をチャイナルコから受け入れることになるということだ。

 ただ、本件は、まだオーストラリアの外資規制当局の承認を得ていないし、承認を得るのにはハードルは高く、このドラマの決着は長引くという噂である。承認されれば中国による外国企業の株式取得で過去最大のものになる。

 リオ・ティントとチャイナルコの関係は今急に出てきたわけではない。

 2007年11月のこと、世界の資源争奪戦とM&A(合併・買収)合戦が最も激しかった当時、世界最大の資源メジャーBHPビリトンが第2位のリオ・ティントに対して1530億ドルという規模の買収提案を行って世間を驚かせた時からチャイナルコの介入が始まるのである。

 中国は、2006年度の粗鋼生産量が世界の35%を占め、鉄鉱石消費量が世界一であるのに自給率が42%に過ぎない。BHPによるリオ・ティントの買収が成立すれば両社で生産量が世界の38%になり寡占支配が強まる。しかも、中国は合併後の1社に鉄鉱石輸入量の60%を依存することになり、現状でも強い価格支配力は圧倒的になる。

 これは到底容認できないとして買収阻止に出た。まず、リオ・ティントの株をアルミニウムで世界第3位の米アルコアと組んで12%取得した。チャイナルコとアルコアの比率は3:1。141億ドルの投資である。それにとどまらず2008年8月にはさらに独自に2%買い増したが、オーストラリア規制当局は14.99%を閾値として認可した。しかし、今回の転換社債が普通株に転換されると中国側の持ち分は18%になるため再度認可が必要になる。

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