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「企業戦士」たちの苦悩[9(中)]会社人間でなぜ悪い! 平成版 生き残りの方程式

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2009年3月10日(火)

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 会社にどっぷりつかった中高年。課長、部長クラスの彼らは、上からは尻を叩かれ、下からは突き上げられる。いつの時代のそんな“可哀想な”存在、それが中高年というものだ。しかも、バブル崩壊以降、外資が日本企業を買収したり、国際化の進展で英語が管理職の必須になったりと、「ドメスティック」な中高年にはとても住みにくい環境になった。だが、いずれにしても会社の中核を握るのは彼ら中高年。「会社人間」の苦闘ぶりは、日本企業の闘いの軌跡そのものでもある。

(注)会社名、肩書きなどは当時のまま

* * *

2000年9月4日号

 あなたの会社が突然、外資になったなら、一体どうしますか?
 社内文書は英語、嫌みな後輩が出世して仲人口の派閥のボスは地方支店に左遷。「接待の席では必ず裸踊り、社内運動会で旗振って頑張った俺はどうなる」と嘆いてももはや手遅れだ。
 腹芸と人情で世の中を渡ってきた会社人間には、実に住みにくい時代がやってきた。おじさん族は軒並み苦戦中。でも、忠誠心が売り物で何が悪い。仕事を途中でほっぽっていなくなる若者に負けるわけにはいかぬ。
 あえて「時代遅れ」の批判は覚悟のうえで、仕事が生き甲斐と自負する中高年にエールを送る。

(寺山 正一、金田 信一郎)

第2部
やっぱり仕事に全力投球
ただし忠誠心と勤勉さは正しく生かせ

 「会社に人生を捧げて何が悪い」。真面目な働き手なら当然の反応だ。
 仕事に対する忠誠心と勤勉さは、それ自体得難い財産でもある。
 問題はそれを正しく生かすこと。「会社のため」では会社を救えない。

新・会社人間のススメ

 義理と人情でお神輿をかつぎ、忠誠心を売り物にしてきた旧来型の会社人間。彼らが行き場を失い、悪戦苦闘している様は、大部分のビジネスマンにとってひとごとではないはずだ。だからこそあえて今、「新・会社人間のススメ」を説いてみたい。「なぜ今さら、滅私奉公の会社人間に戻らなければならないのか」と訝るのも無理はない。

 ここで1つの疑問が湧いてくる。運動会や歓送迎会に必ず参加して、休みを取らずに言われるままに働く忠誠心は、本当に会社のためになったのか。「一体感を養って仕事を円滑に進める」のが目的の社内運動会や、酒の席で培った身内に甘い仲間意識が災いし、相互のチェック機能が薄れ、結果的に多くの日本企業が窮地に追い込まれたのではないか。

 1990年代前半、旧日本長期信用銀行で海外融資の審査を行っていたチームは、不動産担保の評価一つ取っても、国内とは全く異なる手法を採用していた。土地は必ず値上がりする、という根拠のない神話に頼るのが日本式だとすれば、その土地が生み出すキャッシュフローを根底に据えた評価を下すのが米国流だった。

 当時、海外の拠点にいた審査チームが米国基準で日本の本店融資を洗い直したところ、結果は明らかに「長銀が既に崩壊寸前である」ことを表していたという。もちろん、この時点でももはや手遅れだったのかもしれない。とはいえ、貴重な現場の声がトップに届くことはなく、このシミュレーションは「幻のリポート」として葬り去られる結果となった。

 大手都市銀行で10年以上を過ごし、自分の意思で社外に転じた30代半ばのアナリストは「銀行のチェック機能は個人に対してあまりにも厳しく、その割には肝心なところで機能を果たしていない」と指摘する。

 「行員による金銭事故や不正を防ぐため」との名目で、全員の預金残高に支店長が目を通し、パソコンを買うつもりで20万円を引き出しただけで、「何のためか」と報告を求めてくる。

 元本割れする可能性のあるリスクの高い金融商品を販売する場合、対応した行員がその日の天気や相手の服装、会話の内容を細かく記録して、万が一、クレームが付いた事態に備える。

 その一方で、10億、100億という単位の融資になると、40カ所もハンコをつく稟議書が回り、一体誰が融資の責任を負っているのか、全く分からない。先のアナリストは言う。「会議の議事録はすべて取ってあるものの、反対意見は根回しの段階でつぶしておくのだから、書類上は全員賛成になってしまう。しかも、会長の鶴の一声で決まった融資など、稟議書にハンコさえ押していない人が実質的な決定権を持つ。平成無責任男そのものだ」。

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