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「企業戦士」たちの苦悩[9(下)]会社人間でなぜ悪い! 平成版 生き残りの方程式

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2009年3月11日(水)

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 会社にどっぷりつかった中高年。課長、部長クラスの彼らは、上からは尻を叩かれ、下からは突き上げられる。いつの時代のそんな“可哀想な”存在、それが中高年というものだ。しかも、バブル崩壊以降、外資が日本企業を買収したり、国際化の進展で英語が管理職の必須になったりと、「ドメスティック」な中高年にはとても住みにくい環境になった。だが、いずれにしても会社の中核を握るのは彼ら中高年。「会社人間」の苦闘ぶりは、日本企業の闘いの軌跡そのものでもある。

(注)会社名、肩書きなどは当時のまま

* * *

2000年9月4日号

 あなたの会社が突然、外資になったなら、一体どうしますか?
 社内文書は英語、嫌みな後輩が出世して仲人口の派閥のボスは地方支店に左遷。「接待の席では必ず裸踊り、社内運動会で旗振って頑張った俺はどうなる」と嘆いてももはや手遅れだ。
 腹芸と人情で世の中を渡ってきた会社人間には、実に住みにくい時代がやってきた。おじさん族は軒並み苦戦中。でも、忠誠心が売り物で何が悪い。仕事を途中でほっぽっていなくなる若者に負けるわけにはいかぬ。
 あえて「時代遅れ」の批判は覚悟のうえで、仕事が生き甲斐と自負する中高年にエールを送る。

(寺山 正一、金田 信一郎)

第3部
自ら考え動く社員育てる
GEエジソン生命、日興証券の変貌

 旧来型の会社人間を排し、自律的に仕事に向かう社員を作る。
 官僚主義的と言われた金融機関が、時代の先端に躍り出た。
 社員を前向きに動かす大胆な意識改革は、外資に学べ。

役職、肩書だけでは通用しない

 「これから卵とストロー10本、セロハンテープを配ります。卵を2mの高さから落としても、割れない装置を作ってください」

 こう宣言されるや、7、8人ずつに分かれた4チームのいい年の男たちが、一斉にストロー片手に頭を悩ます。制限時間はわずか30分。ストローをセロハンテープでくっつけてみたり、その上にそっと卵を載せて感触を確かめてみる。制限時間が過ぎて、出来上がった装置を不安げに眺める男たち。そこに卵が落とされる。歓声と悲鳴の中、無惨にも卵が割れて飛び散る。

 こんな滑稽な場面が、GEエジソン生命保険の役員や幹部によって繰り広げられている。「マネジャー研修」の一幕で、5日間の日程がここからスタートする。

 みんなでアイデアを出し合い、役割を分担してチーム一丸となって目標に向かう。そこに、年齢や肩書、性別など関係ない――。そんな意識を持たせることが、このゲームの狙いだ。

 GEエジソン生命は、米GEキャピタルと東邦生命保険の合弁会社として1998年に設立された。今でも社員600人の8割は東邦生命出身者だ。日本企業の中でも、金融機関は役職や肩書を重んじる傾向がある。そこから大量の社員を引き継いだエジソン生命は、今、猛烈なスピードで会社を変革させようとしている。

 「官僚主義を打破する」。それが米ゼネラル・エレクトリック(GE)を率いるジャック・ウェルチ会長の口癖だ。買収によって年間200社を傘下に収めるGEグループは、買い取った会社をGE流のやり方で、官僚主義から脱皮させる。その取っかかりの手法が研修なのだ。

 だから役員クラスも参加する。昨年2月の第1回研修には石坂恭博副会長など役員が多数参加し、ゲームでは笑顔でどたばた走り回った。

 ゲームが終わった後も、課題は続いていく。講師は、卵ゲームの反省会を開くように促すのだ。チームのメンバーが集まって、成功や失敗の原因を探っていく。「なかなかいいアイデアが出てこなかった」「作業がうまく分担できず、時間を浪費してしまった」といった声が上がってくる。

 このあたりから、だんだん核心に入っていく。それぞれの参加者に、“通知表”が配られる。そこには、参加者について、15人ほどの上司や同僚、部下が下した評価が記されている。「チームの進むべき方向をはっきり示している」「意欲的な目標を設定し、達成している」など約30項目について、5点満点で評価が記されている。

 「大抵、自分が思っているより、かなり厳しい結果が突きつけられる」(発田聡・人事部担当部長)という。

 愕然とする参加者たちに、講師はチームごとに個室に移るように指示する。そこで、お互いの評価を公表して、議論するのだ。ゲームを通してお互いの性格や動き方を知っているだけに、「君はここを直した方がいい」といった具体的な意見が飛び交う。役員や幹部は、周囲から欠点を指摘されることがほとんどない。それだけに、かなりこたえる。

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