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「企業戦士」たちの苦悩[11]銀の卵 団塊を棄てるな 利益を生む再雇用-3

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2009年3月23日(月)

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 「団塊の世代」の大量退職が既に始まっている。前の世代からは何かと評判の悪かった団塊世代だが、終身雇用の恩恵を一身に受けた彼らは、企業にとってはノウハウの塊でもある。そんな団塊世代を退職後も活用しようと考えるのは当然だろう。現在は経済危機でサラリーマンの雇用自体が危機に瀕しているが、長期的に見れば、若年人口の減少、つまり労働力人口の減少は避けられない。シルバー労働力の活用は、企業にとって中長期的なテーマだ。

(注)会社名、肩書きなどは当時のまま

* * *

2006年3月13日号

団塊の世代が大量退職する2007年を前に、「60歳定年制」を見直し、再雇用制度を導入する動きが始まった。背景には高齢者雇用の法改正があるが、これを機に賃金体系や勤務形態を変え、市場価値に見合う「戦力」として活用し、利益を上げようとする企業もある。シルバー世代の団塊はかつての金の卵ならぬ、“銀の卵”だ。

労働力人口が減り、年金制度の崩壊が確定視される中、銀の卵を輝かせられなければ、そのツケはすべての世代に降りかかる。

(西頭 恒明、熊野 信一郎、飯泉 梓)

再雇用3つの不安解消法

 防虫剤や使い捨てカイロなどの主力製品を持つ日用品メーカーの白元(東京都台東区)は、社員のモラール維持を目的として、あえて定年延長を選択した。1998年から再雇用制度を取り入れていたが、2005年に定年を65歳に引き延ばしたのだ。人事を担当する早川政男取締役は「能力が突然低下するわけでもないのに、待遇を極端に下げる再雇用制度は不自然だし、社員の選別も難しい。一律に定年を延長する方が社員も納得しやすいはず」と断言する。

どの世代も損しない制度

 まず取り組んだのが、賃金カーブを見直して制度の透明性を高めることだった。人事院が算出した「40歳で夫婦と子供2人の世帯では492万円」といった年齢別生計費を基準に、一定額を加算して新しい賃金カーブを引き直した。新制度では60歳以降の月収は約37万円となるが、これも統計数値を参考に設定したものだ。

 下のグラフのように、60歳以降の給与の原資は60歳までの報酬で負担することになり、30代や50代後半では以前より収入が下がることになる。

白元の賃金カーブ 生涯賃金は6%増加する

 あえて賃金カーブを見直したのは、新制度の導入で生涯賃金が高くなることを社内に示し、納得してもらうためでもある。従来制度での22歳から60歳までの生涯賃金を100とすると、新制度では106程度になる。評価や昇進のペースによって多少の個人差は出るが、「60歳以上の自分の報酬は自分と会社が負担する」という原則を徹底し、特定の年代が損することはない。

 労使間の会合で新制度の考え方を説明した際、当初は手取り収入が減ることに不満の声も出た。それでも、定年後に再雇用されるかどうかの不安が消え、生涯賃金が増えることを繰り返し説明することで、社員の納得が得られた。早川取締役は「制度全体を見直したから、定年延長がどの世代にとっても損にならないということを客観的に説明できた。小手先の制度変更ではこうはいかなかったろう」と話す。

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