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【第2話】部下のやる気を高める5つの鉄則(その1)

2009年3月24日(火)

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34歳の私に部下の態度が教えてくれた“気づき”

 私が34歳の時、日本コカ・コーラで、日本人としては初めてのコカ・コーラ ブランドマネジャーに就任した際のことです。部下の数は12人。皆一流のマーケティングマンになることを目指している、能力と自信のあるヤングライオンばかりです。私もそんな彼らの良き上司たらんと、腕まくりをして仕事に取りかかりました。ところが――。

 しばらくして気がついたのですが、どうも私に対する皆の態度がよそよそしい。何となく冷たい風が吹いている。前回のコラムで触れたような、文字通り“笛吹けど踊らず”の状態なのです。これはいったいどうしたことか?

 悩みに悩んだ揚げ句、気がつきました。私はそれまで、マーケティングやブランドマネジメントの技術(スキル)だけを武器にして部下に接していましたが、それだけでは不十分だったのです。このことは、「部下の心に火をつけて動機を高めるために、本当に必要なことを私は行っていなかった」という発見につながりました。

 部下のやる気を高めるうえでは、すべての上司が心得ていなければならない「部下のやる気を高める5つの鉄則」があります。この5つの鉄則はすべて、上に述べた日本コカ・コーラでの経験の後、私なりに試行錯誤を経て会得してきたものです。

 【第1話】上司たる者、「自責」の人であれで予告したように、これらの5つの鉄則すべてを実行すれば、ビジネス人口の大半を占める「人在」の中の95%以上を「人財」に格上げすることができます(「人在」「人財」については【プロローグ】リーダーとは「できる・できた人」である参照)。そればかりでなく、うまくいけばビジネス人口の2~3%を占める「人罪」の半数以上を救うこともできます。

 そこで今回は、上司が“人財づくり”のために心掛けるべき5つの普遍的原則のうち、最初の2つについて述べていきたいと思います。

鉄則1――方向性を示す

 まずは、前回のコラムにお寄せいただいた読者の方からのコメントをご紹介します。

(Dさんの質問)

 まさしく私の上司は4つの不明に当てはまります。私にどうあってほしいか、どうあるべきか投げかけたことがあります。何度かお聞きしたのですが、その度に内容がぶれています。私自身としては、こうあるべきではと話しても的を射た回答が帰ってこず、二転三転。評価もどうなのか分からずじまい・・・めっきりモチベーションが下がっています。少々、上司の意見を無視してでも会社としてのあるべき自分を貫いた方がよろしいのでしょうか?

 部下のやる気を高める鉄則のうち、何といってもまず真っ先に挙げなければならないのが、「トンネルの先に光を示す」ことです。上に挙げたDさんの悩みは、まさに上司が方向性を示してくれないことに起因しています。

 さて、ではもう少し掘り下げて考えていきましょう。「光を示す」とは、つまるところ何をどうすることなのでしょうか?

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