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ある若者の体験と、マルクスの予言

  • 神谷 秀樹

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2009年4月6日(月)

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 筆者の友人の中に、生涯を世界の若者の体験教育に費やしてきたドワイト・クラークがいる。ドワイトは1967年、米スタンフォード大学の1年生担当学部長の時に、「ボランティア・イン・エイジア(VIA)」という組織を学内に立ち上げた。

 VIAは将来、米国のリーダーシップを担うであろう学生たちに、アジアの異文化に触れ、アジアでボランティア活動の場を提供するべくして設立された。メンバーは毎年2回に分けて東京を訪問し、それから各メンバーは他のアジアの国・地域に散らばっていく。このVIAの活動は今でも続いている。

 筆者は学生時代、彼らを東京で世話する「早稲田大学国際学生友好会」という団体に在籍していた。そうした関係から、早大生時代にドワイトと知り合い、その後38年にわたり交友関係を温めてきた。

 3年前、70歳になったドワイトは、VIAを後継者に引き継ぐと、今度は彼が最も関心のあるアジアの学生同士の交流を促進する「ラーニング・アクロス・ボーダー(LAB)」を立ち上げた。

 日本からは早稲田大学と慶応義塾大学の学生が中心で、タイ、ミャンマー、マレーシア、シンガポールの学生がこの交流に参加している。交流の中には、タイの田舎の農村でボランティア活動するというプログラムもある。

大学がない国

 そのドワイトにミャンマーの話を聞いた。

 ミャンマーは30年前には東南アジアで最も栄えた国の1つで、ラングーンにある大学は水準も高く、アジア各国の留学生が集まるくらいだったという。ところが軍政になってから、5200万の人口を持つこの国は衰退し、地域内でも最も貧しい国になってしまった。

 大学教育というのは現実にはもう存続していない。ところが英語を学び、留学を望んでいる学生たちがたくさんいるということだ。

 「ヒデキ(筆者のこと)、ミャンマーに行ってみれば分かるよ。大学レベルの教育機関が自国にあるということが、どんなにありがたいことか。ミャンマーには優秀な若者はたくさんいるし、向学心に燃えている」

 「各国で要人に講演をしてもらうと、最初に手を挙げて質問するのは決まって彼らなのだ。彼らにこのツアーに参加するお金はもちろんない。しかし、彼らは、間違いなく今後の国造りを担うリーダーだ。こうした国を見ると、国家にとって最も重要な資産は教育機関だということがよく分かるよ」

日本が失ったもの

 こうしたミャンマーなどの若者と交流すると、日本人の学生たちが彼らに勇気づけられ成長していく姿が見られる、とドワイトは言う。先日、LABに参加したある日本人学生がドワイトに写真を送ってきた。

 「日本の学生がLABに参加するのは、それぞれに目的意識を持っているからだよ。先日、参加したある学生が写真を送ってくれた。そこにはこんな言葉が添えられていたよ」

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