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激論の末の「連結決算早期化プロジェクト」

視野の拡大とマインドセット変革の必要性

  • 新貝 康司

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2009年4月13日(月)

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 1999年5月に、約9400億円を投じてRJRInternational社(以下、RJRI)を買収した後、借入金圧縮と資金コスト低減のために、連結バランスシートの改善が急務となりました。

 つまり、単体ベースでは手元現預金が薄く、借り入れが嵩んでいる一方で、連結ベースでは、借方で手元現預金が、貸方で有利子負債が、単体ベースのそれよりも、それぞれ大幅に膨らんでいたのです。また、グループ会社の中でも、資金に余裕のある会社もあれば、借り入れが多い会社もあるといった状態でした。

 買収時の資金調達作業を通じて、1円でも有利子負債を少なくしたいと考えていたことから、このバランスシートの状態には、強い問題意識を感じずにはいられませんでした。本体を含んで、グループ会社間で資金の貸借を柔軟にすることができれば、結果的に、連結ベースでの外部借り入れを減らすことができます。

 一方、買収をしたRJRI改め、Japan Tobacco International(以下、JTI=JTインターナショナル)では、以前の親会社であったRJRNabisco社が、88年のLBO(借り入れで資金量を増やした買収)によって、多大な有利子負債を抱えていたため、グループ会社の資金を一元的に管理することが当たり前になっていました。残念ながら、買収された会社が徹底的にやっていることを、買収した側ができていなかったのです。

CMSの導入を通しグループ会社との関係を整理

 当時、グループ企業内の資金をプールし、互いに融通し合うCMS(Cash Management System)のサービスを、日本でも銀行が提供し始めていました。部外者として声を大にして、バランスシートの効率化を主張していたところ、幸いにも、RJRI買収後に着任した資金部長は、その必要性を即座に理解してくれたのです。そして、精力的にCMS導入を推し進めてくれました。その結果、開始初期の参加グループ会社数は、まだ少なかったものの、CMSは早くも2000年には稼働し始めます。

 ただ、大多数のグループ会社の責任者にその必要性を理解してもらい、より多くのグループ会社にCMSに参加してもらうためには、さらに月日を必要としました。と言うのは、CMSの導入は、グループ会社各社と日本たばこ産業(JT)本体との関係を整理していくプロセスそのものでもあったからです。

 当時、グループ会社は、JT本体と約束した一定の評価指標とその目標水準にのっとり経営を行っていました。この目標値を満たしている限り、一定の経営の自由度が確保されており、生み出された資金の使途についても、設備投資を除き、金融商品への投資、預金等について、それぞれの経営陣の裁量に相当程度委ねられていました。つまり、経営管理面での縛りはあるものの、資金管理面での自由度は高かったのです。CMSはこれにメスを入れていくことになったのです。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長