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ビジョンを立てる暇がない? ビジョンがないから忙しいのだ

「指示待ち管理職」から脱出できる3つの方法

  • 鈴木義幸

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2009年3月31日(火)

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 前回のコラム「部下は『決めてくれる上司』に付いてくる」でもお話したとおり、リーダーシップとは、「1人では実現できない何かを実現したいと思い、他者に働きかけ、協力を仰ぎ、その実現を目指す力」のことです。

 ここから導き出せるのは、「実現したいことが何もなければ、リーダーシップを発揮する意味などない」ということです。協力者を惹きつける未来のビジョンがない人は、どう頑張ってもリーダーとして機能しない。

 ところが、企業では往々にして、ビジョンがとくにない、あるいはあってもあまり周りをわくわくさせない人がリーダーの役割を担っていたりします。上からの指示を忠実にこなし、プレーヤーとして着実に成績を上げ続けた人のほうが昇進しやすいですからね。

外より内から沸き起こるビジョンを

 プレーヤーの間は期の目標やプロジェクトのゴールに意識を向けるが、それより先の未来にはあまり思いを馳せない。そんな人が昇進を重ねて、ついに執行役員になる。そこではじめて、自分でビジョンを考え、部下に提示することを求められるようになる。

 役員にまで上り詰めたはいいが、それまでビジョンなど描いたことがないので実はどうしたらいいのかわからない。でも、役員になったからには、もはやそうしたことは口にできない。

 たいていの人はどうするかというと、“マイルストーン”を探そうとします。「前任者はどうしていただろう」「競合他社はどうしているだろう」「前年比からするとどのぐらいが適当だろう」「社長メッセージをこの事業部にフィードバックするとどういうことになるだろう」と。

 外部に基準を求め、それとの比較で自分の組織のビジョンを作る。それも悪いわけではないですが、外部基準をベースに作られたビジョンは、「これをやりたい!」という内部基準から沸き起こるビジョンに比べてどうしても見劣りします。

 他者に働きかけ、協力を仰ぎ、力を結集するためには、何よりもビジョンにエネルギーがなければなりません。リーダーが示したビジョンにパワーを感じるからこそ、メンバーは惹きつけられ、実現に向けて自分の力を使いたいと思うのです。

 本田宗一郎さんは生前、マイルストーンを設定して目指しても永遠にそこを追い抜くことはできない、とおっしゃっています。いかに他と違うものを作るかが大切だ、とも。まさにその通りだと私も思います。

社長のスピーチ原稿、誰が書いた?

 経済状況が厳しい昨今でさえ、依然右肩上がりの企業が実在します。成長し続ける理由を業界特性に求める見方もありますが、それだけで説明できないケースも多いでしょう。

 例えば、ユニクロは好調ですが、低価格の洋服をウリにしているアパレルがみんな繁盛しているわけではない。吉野家も出店を加速させるそうですが、撤退方向のファストフードチェーンだってもちろんあります。

 私が言いたいのは、業界特性よりも、いかにその企業が内部基準でビジョンを打ち出し、社員を束ねているかが大事なのではないかということです。「これがやりたい!」をもっている企業だからこそ、不況に対して強いのだろう、と。

 「これがやりたい!」があるということは、黒船が来る前に自分から次の手を打っていけるということだと思います。周りの環境がどうであれ、やりたいことをやるために一致団結できる。

 コーチングという職業柄、色々な種類の仕事のご依頼をいただきます。ある大手企業の経営企画室長から、次のようなお電話を頂戴したことがありました。

 「じつは、いくつかの間接部門をまとめて子会社を作るのですが、その設立パーティーで社長がスピーチする原稿を考えたので添削してもらえませんか」

 「どうして間接部門を子会社にすることになったのですか」と質問しました。すると、「未来に向けて飛躍するためにはそうするのが一番いいと、コンサルティング会社からの提案が出ていまして」とおっしゃる。

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