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経営者が眠れない夜に効く「おまじない」

カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)柴田励司COO【2】

  • 奥原 剛,山中 浩之

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2009年4月3日(金)

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 日々激務をこなしつつ、自らの体をマネジメントし、それを組織全体の健全さに結びつける工夫を、40代を中心とした若手経営者たちに聞く連載「体にいい経営術」。第1クールはカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)のCOO(最高執行責任者)、柴田励司氏にお聞きする。

 38歳でマーサー・ジャパンの社長に就任し、「怒る」「圧力をかける」マネジメントを“実践”していた柴田氏は、40歳の若さで、突然倒れてしまったという。まさしく「体に悪い経営」だった。

●前回はこちら→「圧力マネジメントから、『脱力経営』へ

柴田 40歳のときのことでした。電車に乗っていたら、手足の感覚がなくなって。泥酔したときのように意識が遠くなり、その場で倒れました。脳梗塞の初期の症状です。早く見つかったのが不幸中の幸いでした。

――仕事で頭に血を上らせることが多かったというお話でしたが、食生活もよくなかったんですか。

 食べ方も力任せでしたね。肉が好きなので、朝はハンバーガー、昼はカツ丼、夜はステーキという具合で。気合を入れるためにバターをベターッと塗りつけたり。

――私も「根性を出すには食い物だ!」と、同じことをしていました(笑)。

 本当は逆で、胃にやさしい、負担をかけない食べ物の方が体にはいいのにね(笑)。
 実は倒れる少し前に、知り合いに予防医学の専門医を紹介されて、診察を受けていたんです。朝昼晩の食事内容や運動量、睡眠時間などを細かく書いて提出して、問診と検診を受けたら、コンサルティング会社のリサーチレポートような、詳細なデータ付きの分厚い診断書をいただきました。

(写真:大槻 純一)

 診断書には「気をつけてください。何年以内に脳梗塞になる可能性が数十パーセントあります」と書かれていて。その時は、「あ、そうですか」と軽く受け流していたんですが……。

――予言どおり、倒れた。

 倒れてから、もう一度、同じ先生に相談したら、「肉はいっさい食べてはいけない。乳製品も卵の黄身もいけない」という食生活指導を受けて、その後およそ5年間は完全に肉断ちしました。ご飯と野菜と魚の素食で、量も少なめに。

 食事改善を徹底して続けた結果、今はすこぶる健康です。血液も同年代の標準値よりサラサラ。

 顔つきまで変わったんですよ。倒れる前はこんなふうでしたから(手で頬を引き下げて、口をヘの字にする)。今よりも老けて見えたと思います。

経営者の表情は、会社を映す鏡

――経営者の身心の健全さと、会社の経営の健全さとは、相関すると思いますか。

 はい。まっすぐにつながっていますね。
 身心が疲労しきっていると、まず処理スピードが落ちる。次に状況を悲観的に、周囲の反応を悪いように、歪めて解釈しがちになる。それで判断や対応が遅くなり、間違いを犯し、周囲のレスポンスをうまく受け入れられず、状況をさらに悪くして、それがまた自分に返ってくる。悪循環です。

――逆にいえば、身心をある程度健全に戻すことで、悪のループから脱しやすくなるかもしれない。

 そう思います。追い込まれているときほど、往々にして体に鞭打ち、勢いで片をつけようとしてしまう。しかし、そもそも方向設定が間違っているなら、驀進するほど傷が深くなる。身と心を休めると、「あ、その前のめりの姿勢がこのトラブルの元凶だった」と気づきます。そこから設定をやり直すべきなんです。

 簡単な話で、怒りや疲労で体が硬直していたら、やっぱり頭も固くなっているんですよ。「自分が一番偉いのだ、誰よりも正しいのだ」という盲信に凝り固まる。そして、自分に指摘してくれる人がいなくなる。倒れる前をふり返ると、それがよく分かります。

コメント3件コメント/レビュー

経営って、人格を分けなければならないの?良い経営をして金を儲けることと、人間として幸せに生きていくこととは合致しないと思う。そろそろ、自分の会社や自分の金のためにほかの会社やほかの人をつぶすことを気にしないような考え方はやめて、足るを知るべきではないかと思います。上限のない金儲けに対して、規制を設けるべきです。金を持つ経営者や金融関係者は、金を暴力のように使っていると思います。もっと周りで困っている方々のためのことを考える経営者が増えてほしいと思います。全体を考える方々が、一般国民にもっと増えてほしいと思っています。そうすれば、経営者や政治家などのリーダーもかわっていくことになると思います。(2009/04/06)

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いただいたコメント

経営って、人格を分けなければならないの?良い経営をして金を儲けることと、人間として幸せに生きていくこととは合致しないと思う。そろそろ、自分の会社や自分の金のためにほかの会社やほかの人をつぶすことを気にしないような考え方はやめて、足るを知るべきではないかと思います。上限のない金儲けに対して、規制を設けるべきです。金を持つ経営者や金融関係者は、金を暴力のように使っていると思います。もっと周りで困っている方々のためのことを考える経営者が増えてほしいと思います。全体を考える方々が、一般国民にもっと増えてほしいと思っています。そうすれば、経営者や政治家などのリーダーもかわっていくことになると思います。(2009/04/06)

「脱力経営」の極意が次々と披露されていて毎回おもしろいですね。演技、は大切だと思いますが、実はここで書かれているところの真に大切なことは、「自分自身と乖離しない」でいろいろなシーンに対応し、役割を演じているということ。そこが達成されずに、単に「演技」をすると、へとへとになってしまうと思います。「自分らしさ」「のびやかさ」が中心にあって、その上で瞬時にいろいろな状況に対応する「柔軟体勢」が出来ているから、心地よく切り替えが可能なのだと思います。寝る前のおまじない、試してみたいと思います。(2009/04/03)

社長の心身の状態と会社の経営が結びついているとの指摘は、まさにその通り。私は水泳をやっているが、体を伸ばして水をかくと、心もまっすぐに戻る気がする。気持ちをまっすぐに保てないと誤った判断で取り返しの付かない事態を招くこともある。特に、会社の経営が厳しかったときなど何度も心が折れそうになったが、それでも正面から経営に取り組もうと思い続けてこられたのは水泳のお陰であると感じている。(2009/04/03)

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