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会社の履歴書【1】日立製作所

沈むな!日立~重電の危機を改革の好機に 1

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2009年4月6日(月)

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 バブル崩壊後、日本企業は好むと好まざるとにかかわらず、大きな「変革」を余儀なくされた。金融部門の痛みは、日本企業の成長を支えた間接金融の縮小、株式の持ち合いの解消を迫り、急速に進展したグローバル化は終身雇用、年功序列の終焉をもたらした。その中で問われたのは企業の変革能力である。劇的に変化する外部環境にどう対応し、組織をどう変えていくのか。それに成功した企業もあれば、依然として対応し切れない企業もある。企業が「失われた15年」をどう生きたのか。1991年以降、「日経ビジネス」で取り上げた日本の代表的な企業の記事を「会社の履歴書」として取り上げる。
(文中の肩書き、名称などは掲載当時のままです)

日立製作所

 今年3月16日、古川一夫社長の辞任と日立プラントテクノロジー会長兼日立マクセル会長の川村隆氏の4月1日付けでの社長就任を発表した日立製作所。異例の元副社長の本社への返り咲きが示すのは日立の危機が深刻化である。そこにはかつて「GNP(国民総生産)1%企業」と言われ、自他共に日本を代表する総合電機メーカーとして君臨した面影はない。原子力発電所からコンピューター、白物家電まで。「重厚長大」も「軽薄短小」も内部に取り込んだそのビジネスモデルは、日本株式会社の典型だった。しかし、繁栄を謳歌したバブル期から一転、日本の成長力が劇的に落ち、そしてグローバル化が急速に進展した中で、日立はかつての栄光を取り戻せずにいる。日立に何が起き、日立は何を起こせなかったのか。過去16年を振り返る。

* * *

重電の危機を改革の好機に

1998年6月1日号より

 一部の家電製品を除けば事業範囲が重ならない日立製作所とソニーを、単純に比較したら乱暴すぎるとの批判があるかもしれない。しかし、同じ日本の電機メーカーでありながら、過去最高の決算を迎えたソニーに比べ、赤字スレスレの日立の現実はあまりに情けない。株式市場の評価も厳しく、過去最高の1万2000円付近で推移しているソニーに対し、日立は1988年に付けた最高値である2040円の半分に満たない。

 もし、技術力でも経営のスケールでもソニーに圧倒的な差を付けられているなら、情けないなどという表現は失礼だろう。しかし、日立は博士号を取得した社員がすでに1000人を超え、研究開発への投資額は他の電機メーカーと比べものにならない。投資余力を示す手元流動性資金も豊富で、米国の格付け機関であるスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)から日本の製造業の中ではトヨタ自動車と並び最高の「AAA」の評価を得ている。

 そんな底力を持つ“優良企業”が、赤字スレスレの業績しか残せないとなれば、それは経営手腕以外にどんな問題点を指摘できるだろう。確かに、日立も改革には着手し、既存の事業の枠を超えた成長分野でスピードある経営の一端をのぞかせる。とはいえ、その改革は日立全体からみれば、まだ、ほんの一握りの域を出ない。

 発電設備など規制産業向けの事業に収益の大半を依存してきた日立は、いつの間にか国際的なコスト競争力を失っていった。その規制産業すら国際競争力を強いられるようになった中で、日立はそうした規制産業にすら取り残され始めた。今の日立に求められているのは小手先の改革ではない。

 日立のある中堅幹部は「どんなに内科的な治療をしても日立は変われない。これまでのやり方を根底から覆す外科的な治療が必要だ」と危機意識をあらわにする。

 また、日立グループのある社長は「今の日立に必要なのは米ゼネラル・エレクトリック(GE)のジャック・ウェルチ氏のように大胆な改革を指導する経営者だ」とも言う。

 日本を代表する製造業、日立の凋落が言われて久しいが、大胆な改革に手をつけずして、もはや日立の明日はない。

(多田 和市、寺山 正一、降旗 淳平)

重電不振が意味するもの
国・規制業種依存で失った競争力

日本を代表する総合電機メーカー、日立が苦境に陥っている。
重電文化と肥大化した組織のおかげでスピードに対応できていない。
総合電機が持つ潜在的な力をいかに生かすかが、問われている。

 日立製作所が産声を上げた創業の地、茨城県日立市が今、揺れている。今年2月24日、こともあろうにライバル、東芝の京浜事業所が、発電機などの重電分野を手がける下請け企業を新しく募るため、目と鼻の先の水戸市で受発注の説明会を開いたのだ。

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