• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

会社の履歴書【1】日立製作所

日立とニッポン 技術独善、100年目の孤独 2

  • 日経ビジネス

バックナンバー

2009年4月13日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 バブル崩壊後、日本企業は好むと好まざるとにかかわらず、大きな「変革」を余儀なくされた。金融部門の痛みは、日本企業の成長を支えた間接金融の縮小、株式の持ち合いの解消を迫り、急速に進展したグローバル化は終身雇用、年功序列の終焉をもたらした。その中で問われたのは企業の変革能力である。劇的に変化する外部環境にどう対応し、組織をどう変えていくのか。それに成功した企業もあれば、依然として対応し切れない企業もある。企業が「失われた15年」をどう生きたのか。1991年以降、「日経ビジネス」で取り上げた日本の代表的な企業の記事を「会社の履歴書」として取り上げる。
(文中の肩書き、名称などは掲載当時のままです)

日立製作所

 今年3月16日、古川一夫社長の辞任と日立プラントテクノロジー会長兼日立マクセル会長の川村隆氏の4月1日付けでの社長就任を発表した日立製作所。異例の元副社長の本社への返り咲きが示すのは日立の危機が深刻化である。そこにはかつて「GNP(国民総生産)1%企業」と言われ、自他共に日本を代表する総合電機メーカーとして君臨した面影はない。原子力発電所からコンピューター、白物家電まで。「重厚長大」も「軽薄短小」も内部に取り込んだそのビジネスモデルは、日本株式会社の典型だった。しかし、繁栄を謳歌したバブル期から一転、日本の成長力が劇的に落ち、そしてグローバル化が急速に進展した中で、日立はかつての栄光を取り戻せずにいる。日立に何が起き、日立は何を起こせなかったのか。過去16年を振り返る。

* * *

2008年4月14日号より

ROEとITに踊ったニッポン

「インターネットがすべてを変える」と喧伝された時代だった。
慣れない株式市場との対話にも精いっぱい努力した。
ただ、「日立にもできる」では世界に通用しない。

=文中敬称略(日本経済新聞社産業部 大西 康之、坂田 亮太郎)

 2008年3月、日立製作所は同社とNECの折半出資で設立したDRAM統合会社、エルピーダメモリの全保有株式を売却した。長年の懸案だったDRAM事業からの完全撤退を決めたことになる。

 1999年の統合当時、日立の社長だった庄山悦彦がNEC社長の西垣浩司と電話で話し合い、トップダウンで決断したプロジェクトだった。

 庄山の日立らしからぬスピード感は、称賛の的になった。

 だが、設立当初のエルピーダは2大株主である日立とNECの経営介入により迷走。日本テキサス・インスツルメンツ(TI)出身の坂本幸雄を社長に招くことで、ようやく落ち着いた。ただ、大株主の介入を嫌った坂本はその後、両社の出資比率を引き下げ、独立色を強めていった。

 日立とNECにはそれをとどめる力がなく、日立の現社長である古川一夫は「もはやエルピーダに出資している意味はなくなった」と、全株の売却を決めた。

「静かな撤退」は大きな決断

 半導体だけではない。2007年10月、日立はコンシューマー向けパソコンの開発・生産から撤退することを決断し、12月には液晶パネルを製造する共同出資会社を巡って、松下電器産業に経営の主導権を委ねる決定を下した。

 「日立製作所は(重電、情報通信など)社会インフラの会社」と言い切る古川は、前任である庄山が社長時代に手を広げていったIT(情報技術)関連の不採算事業を粛々と手じまい始めた。

 原子力発電で米ウエスチングハウス(WH)という巨額の買収劇を実現し、返す刀ですっぱりとHD-DVDから撤退した東芝社長の西田厚聰。この「見切り千両」に比べると、古川の決断はあまり鮮やかとは言えない。逃げ時を逸し、巨額の赤字を積み重ねた後の不器用な撤退。少なくとも、外からはそう見える。

コメント0

「日経ビジネスが描いた日本経済の40年」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授